台湾と日本、変わる世界

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日米首脳会談で、

52年ぶりに「台湾」について言及されたそうです。

 

コロナの影響で、しばらく分断された世界。

その中で拡大する、中国の勢い。

各国の独立と平和を守るため、

世界は新しい局面を迎えていますね。

何だか長く日本人も引きこもっているせいで

世界への関心を忘れてしまっています。

これは、あまりいいことではありません。

 

とくに私も

『仕事ができる人の「アジア史」入門』

という本を書いている立場。

私たちが知っておくべきことは、

ちゃんと書いておきたい……と思う。

 

そこで「台湾」について見れば、

この地域は「中国の一部」ではありません。

別個の存在であり、

日本とも歴史的に大きくかかわっている場所です。

というのも台湾の島、

そもそもは日本、中国、東南アジア……と

東アジアで交易役を担っていた

「倭冦」と呼ばれた海賊たちの

根城の1つだったわけです。

 

さらに大航海時代になると、

これにオランダの商人も加わりました。

つまり住んでいたのは、現地人か貿易商たちだったんですね。

ここに最初に「国」ができたのは、17世紀になって。

日本で生まれた中国人と日本人のハーフ、

鄭成功という人物がオランダ人を追い出し、

「台湾」をつくって

当時の中国「清」に対抗したわけです。

 

鄭成功の活躍は日本人からも尊敬され、

彼の物語を近松門左衛門が映画化ならぬ

「歌舞伎(人形浄瑠璃)化」する。

これが『国姓爺合戦』という話でした。

この台湾、やがて清に滅ぼされ、

その後、日本が奪い、

それから革命後の中国で

共産党中国に対抗した勢力が移る島になる。

そして現代にいたっているわけです。

 

そうすると当然、日本が無関心でいいわけがない。

平和な今が続くように。

世界の様子を見守っていかねばいけないですね。

 

[仕事ができる人の歴史入門]

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