必ず届く「祈り」はある
- 2021/4/30
- できる人研究所
- words of wisdom, この世界をつくったできる人たち, 君はこの言葉を知っているか?
今日から5月、残念ながら東京は
緊急事態宣言下になっています。
まあ、「ゆっくり心と体を休めましょう」という
ゴールデンウィークですね。
☆
遅くなってしまいましたが、
そのゴールデンウィークの最初、4月29日は
「昭和の日」でした。
もともとは昭和天皇の誕生日だった日です。
新聞に昭和天皇の、こんな言葉が載っていました。
「雑草という草はない。
どんな植物にも皆、名前があって、
それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいるのだ。
人間の一方的な考え方で、
これを雑草と決め付けてしまうのはいけないよ」
生物学者でもあった昭和天皇、
「皇居の掃除をした」という報告をした部下の方を、
諌めてこうおっしゃったのですね。
☆
学者というだけでなく、
天皇は「言葉」の重みをよく知っていたのでしょう。
「雑」なんていう言葉を使うのは、よくない。
それより、皆が持っている「いい部分」を
もっと評価すべきだ……ということですね。
☆
そういえば人気の漫画『呪術迴戦』に、
「シャケ、シャケ」とか、
意味のない食べ物の名前しか言わない先輩が出てきます。
おかしいのですが、ようするにそれは
「呪詛」の能力をもった人だから。
言葉で言った通りのことが現実に起こるから、
気軽に何かを言うのをとことん避けているわけです。
☆
古来、天皇もそんなふうに、
「言葉を現実化させる力をもった人物」とされてきました。
だから日照りが続くと、
「雨が降るように」という祈願を常に行ない。
今のように感染症が広がっているときは、
これを打ち払う
「疫病がなくなりますように」という祈願を
先頭になって行う役を担います。
☆
現在の皇室ももちろん、
それを実践されているわけですが、
この役を復活させたのは、
他ならぬ昭和天皇だったと言ってもいいでしょう。
戦争に負けた後、
ご存じの通り日本国憲法の下で
天皇の役割は「象徴」になります。
「それなら」ということで
昭和天皇は戦争によって衰退した全国の地をめぐり、
「必ずこの国は再生します」
「皆が幸せに暮らされる時代が必ず来ます」
「平和な世の中は必ず来ます」と。
プラス方向の呪詛をずっと、
繰り返したわけですね。
だから世の中は平和になった
……とは言いませんが、
そんなふうに私たちの国は「言葉の力」で
守られていることも事実なのでしょう。
☆
できれば私たちも「いい言葉」を使い、
ゴールデンウィーク明けには少しでも
「いい兆し」が見れるようになってほしいですね。
[Words of Wisdom〜君はこの言葉を知っているか?]