NHKの深夜に、
こんなアニメがやっていたんだな……。
知りませんでした。
『不滅のあなたへ』
という作品です。
大今良時さん、という方の原作。
主題歌を宇多田ヒカルさんが歌っています。
ちょっと驚き。
☆
ただ、それ以上に作品がかなり
特殊です。
一体これは何だろう……?と思ってしまう。
というのも、この物語の主人公は、
得体の知れない「何か」です。
「地上に投げ込まれた球」と紹介されていますね。
その球は不死の存在であり、
何かしらの刺激を受けた物の姿へと変化していく。
で、その球は、
犬のようなオオカミの姿を獲得し、
極寒の地で仲間とはぐれた
孤独な少年と出会います。
そして仲間を探す旅に出る少年と付添い、
仲間を探す冒険に出る……。
☆
こんな物語はもう1話であっけなく破綻します。
仲間を見つけることもなく、
少年は負傷が原因で。失意のうちに死んでしまう。
「僕のことを忘れないで」と
傍らで見守るオオカミに伝言だけ残して。
その感情を学んだ「何か」は、
オオカミから少年そのものの姿に変化し、
少年に代わって歩き出すわけです。
まだ言葉も喋れないし、食料の取り方も知らない。
何度も死にながら、
ただ、次の出会いを求めて……。
☆
成功して立派な業績を残した人だけが
すごいわけではない。
夢が叶わず、不運にみまわれ、
短い人生を失意のうちに
終わらざるをえなかった人生だとしても、
すれちがった存在を大きく変化させるだけの大きな力がある。
1人ひとりの人生の価値を考えさせてくれる
深い物語ではあります。
出会いを通して、どれだけの進化が起こるのか?
続きでは、村のクマの神様への
生け贄として捧げられた少女から
「ありがとう」の言葉を学んでいました。
一体これからどう進化するのか。興味は尽きませんね。
[公私混同の時間]