幻の柏餅」を探して……

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幻の柏餅

……なんていうと大げさに感じてしまうのですが、

皆さんは「ピンクの柏餅」を知っているでしょうか?

東京で育った私は、

子供の日に食べる「柏餅」といえば、

白いのとピンクのものがあるのを

当たり前のように思っていました。

 

ピンクの柏餅に何が入っているかと言えば、

「あんこ」ではありません。

「みそ餡」です。

白みそをブレンドした、甘い白あんですね。

 

じつは調べると、

これが常識になっている地域のほうが

少ないらしい。

 

そして近年は「みその柏餅」が

東京でも少なくなっていて、

近所のスーパーでピンクの柏餅を買ったら、

中に入っていたのが普通のあんこで

ビックリしてしまいました。

 

なんだか少々のフラストレーションがあったので、

6日になって別のお店に行ったら、

こっちにはちゃんと「みその柏餅」があったので、

思わず買ってしまう。

素朴な感動がありました(笑)

でも、「みその柏餅」は、一体何なのだろう?

 

そもそも柏餅というのは、

18世紀のころの江戸で生まれたようです。

 

そのころは

「お餅を柏の葉に包む」というだけで、

あんことかは入っていたのだろうか?

柏の葉が「落葉しにくい」ということから、

家の繁栄を願って食べられました。

 

ただその「柏」という植物が、

昔は関東以外にあまりなかったそうで、

全国に普及したのは近代になってからなんですね。

 

全国に広がる過程で「みそ味」も生まれたようですが、

調べると「京都で生まれた」という説もあれば、

「名古屋で生まれた」という話もあります。

だからハッキリしたことはわかりません。

ただ、京都以外の西日本では

ほとんど「みそ味」は食べられていないようです。

つまり、かなり珍しいものになりつつある

「みその柏餅」。

需要が少し減っているからか、東京でも少なくなりつつあるかも。

来年もまた見つかるといいですけどね。

 

[公私混同の時間]

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