「母の日」の元となった偉大な「母」
- 2021/5/9
- できる人研究所
- 仕事ができる人の歴史入門
5月9日は、
5月の第二日曜日ということで
「母の日」でした。
コロナ禍で会いにくくもなっていますが、
実家のお母様にプレゼントを贈った
という方も多いでしょう。
☆
じつは、9日は、
そもそも「母の日」の元となった「母」の方の
ご命日でもあります。
この方、1850年代に活躍した
アン・リーブス・ジャービスという女性です。
このアンさんは、
「母の友情の日」という運動を
広げようとした人として知られています。
☆
ときはアメリカで南北戦争が終わったころ。
それまで争っていた北部と南部が
リンカーン大統領の下で統一されました。
戦争は終わった。ならば女性たちから、
融合の動きを始めよう……ということで、
アンさんは、北側の女性と南側の女性が
一緒にピクニックなどをして
ランチを囲んで話す催しを始めたわけです。
単純なことですが、
いがみ合いを中和するには
非常に効果があったでしょうね。
ただ、「母の友情の日」の運動は
米国が安定するとともに忘れられていきます。
そこでアンさんの娘さんである、
アンナ・ジャービスさんは、
母の考えがいつまでも継承されるようにと、
その命日に感謝の祈りを捧げるセレモニーを
企画したわけです。
このとき捧げられたのが、
母・アンさんの大好きだった花、
カーネーション。
これが「母の日」のイベントに
つながっていきました。
そう考えると、
「お母さんのために何かをする」
ということはもちろんいいのですが、
「女性たちから世界を変える」という
本来の趣旨も忘れられてはいけませんね。
☆
南北戦争後と同様、
いまの世の中は、コロナの所為もあり、
なんとなくギスギスしています。
女性たちばかりの話ではない。
いま大切なのは、
自分と立場の違う人たちの話も
「きちんと向き合って聞いてみる」
ということかもしれません。
[仕事ができる人の歴史入門]