夏川の振り返り14~『なぜ、ビジネス書を読んでも「仕事ができる人」になれないのか?』
- 2021/5/22
- できる人研究所, 夏川の書いてきた本
- なぜ、ビジネス書を読んでも 「仕事ができる人」になれないのか?
本の振り返りの14冊目。
今日はアスペクトさんから発売された
『なぜ、ビジネス書を読んでも
「仕事ができる人」になれないのか?』
という本。
好評だった『なぜ、仕事ができる人は、
「効率」を無視するのか?』の第2弾として、
2009年に発売されました。
もう10年以上も経つんですね……。
☆
正直、打ち出し方で
「狙い過ぎたかな?」というところはあります。
なんせビジネス書を読む読者に、
「それ、読んでもムダだよ?」と
言っているような形になっているわけです。
ショッキングではありますが、
ウケがいいわけはありませんよね。
長くこの仕事をしていれば、
こうした失敗をすることもあるものです。
☆
本書のコンセプトは、今でいうなら
「アウトプット勉強法」に当たります。
勉強するだけでなく、
いかにそれを行動に移していくかが大事。
そうでないといくら勉強しても、
ビジネスパーソンの勉強は
スキルアップや収入のアップにつながってこない。
陽明学には「知行合一」という思想がありますが、
「学び→実践→検証」
という成長プロセスを正しくつくっていこうよ
……という内容の本になっています。
☆
そのこと自体は、決して間違いではない。
ただ、現在のように
仕事が大きく制限される状況になると、
「実践第一」は理想論のようにも思えてきます。
たとえば営業にしろ、マーケティングにしろ、
この緊急事態宣言下では、実践の機会が少なくなります。
では、いま勉強することに、意味はないのか?
そんなことはありません。
私はむしろ、
「どれだけ実践シミュレーションをしたか」
とか、
「どれだけ脳内検証したか?」という
考えた量の差が、
アフターコロナでの命運を分ける気がします。
これは今後の長いスパンでも同じで、
新規事業や未知の分野に挑む必要が大くなる一方で、
よりスピードも求められてくる。
そんな世の中では、
「実践しなくても
実践した気になって考えられる能力」が、
大事になってくる気がします。
そのための情報収集であったり、
SNSを活用したコミュニケーションなども重要になるでしょう。
ビジネスの勉強法は、
これから大きな変化が起こりそうですね。
[夏川の振り返り14]