歴史入門6  Back in the KYIV

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冬季オリンピックが行なわれている傍らで、
ウクライナをめぐるロシアとの交渉も続いています。

平和な祭典のほうでは、
ロシア選手が活躍しているわけですから、
なんの茶番だとおもえてしまうのですが、
孤立しているよりはブレーキになっていいのでしょうかね。
中国も含めてででしょうが。

ともあれ、戦争が本当に起こってしまうのかどうか。
強い情勢にあるウクライナですが、
日本人の印象だと、
もともと「ロシアの1部じゃないか」かもしれません。
チェルノブイリの事故のときは、
ソ連に属していましたものね。

この国の歴史を知ると、実は非常に複雑です。

そもそもロシアもウクライナも、
最初の国ができたのは、実のところ
バイキングの王の力によって……でした。

つまり、北欧のほうから王様がやってきたとうこと。
その人こそ画像で鎧を身につけた
リューリクさん、という方。

現在のバルト3国からロシアにかけて
「ノヴゴルド王国」という巨大な国をつくりあげます。
それが9世紀くらいのことでした。

とはいえ、このリューリクさん、
日本の神武天皇と同じで、
確かなことが何もわかっていません。
伝説の国があったかどうかもわからないのですが、
それに対して
この「リューリクさんの意志を継ぎます」という国が、
その南のウクライナを中心に生まれるわけです。

これが「キエフ大公国」という国。
今のウクライナ、ベラルーシ、ロシアの一部を巻き込み。
キリスト教に改宗した国となります。
この国が3国の起源になっているわけですね。

その後、「キエフ大公国」は
かのチンギス・ハンが引きおこした
モンゴル人の大征服で滅びます。

そして東ヨーロッパはモンゴルの支配下に下るのですが、
その軍勢に参加していた民族が反乱を起こすわけです。
これが「ロシア」という国。

そして建国したロシアは、
やっぱり「リューリクさんの意志を継ぎます」と宣言をした。
それでロシアは、
ウクライナやベラルーシまでを含めた
国の後継者になってしまったわけです。

実際、「言ったもの勝ち」ということで、
歴史を通じて後で生まれたロシアは
ずっとウクライナを支配してきました。
「お前たちの祖先の国だから」と。

逆から見れば、
「お前らモンゴル人と変わらないだろ」ということで、
ウクライナはずっと独立の機会を夢み、
ソ連の崩壊後、現在に至っているわけです。

今どき領土拡大もあったものではありませんが、
なんとか平和的な解決はしてほしいですね。

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