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歴史入門9 「招き猫」の仕事術
- 2022/2/23
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2月22日は「猫の日」だったそうです。
理由は「に(2)ゃー、にゃー、にゃー」の
語呂合わせだとか。
日本人はそういうの好きですよねぇ。
それで猫といえば、ですが、
この仕事場にもなぜか多くある、こちら。
「招き猫」というものがあります。
これってどうやって生まれたものなのか
……といえば、実はハッキリわかっていません。
不明なのでなく、
「うちが起源だ」という説があまりにも多くて、
どれが発端かわからなくなっているんですね。
江戸の頃にはすでに
大人気の「開運グッズ」になっていたようです。
一番有名なのは「豪徳寺」ですが、
こちらは彦根藩、井伊家の菩提寺でした。
2代目藩主、井伊直孝が近くに来たとき
お寺の猫が手招きしたので寄ってみると、
その後、すぐ雷雨になった。
「猫のおかげで助かった」と
信仰されるようになったとか。
あとは「薄雲太夫」という有名な花魁を
飼い猫が命懸けで
大蛇から守った……という話もあります。
そういえば花魁の方々に、猫を飼う人が多かった
という話を聞いたことがあります。
寂しさを紛らわす意味もあったのでしょうね。
私はかつて大学で古代エジプトの歴史を勉強していたのですが、
あっちで猫は「バステト」という神様に崇められて、
死んだあともミイラにして
丁重に奉納されたりしていました。
エジプトではいろんな動物が神様になっていますが、
日本も同じようなところはありますね。
そもそも猫は人間のそばにいれば、
ネズミなどの餌にありつける。
人間はそれで穀物の被害や
伝染病の危険を避けることができる。
「持ちつ持たれつ」で生まれた共生関係ができたとされ、
人間が飼い慣らした結果生まれた
他の動物と異なっています。
だからでしょうか、
自然な形で猫を崇敬する考えは日本にも古くからあり、
とくに養蚕業をしている地域では愛されてきたようです。
だから猫の形の人形が、
「お守り」として定着するのは自然なことだったのでしょう。
商売繁盛だけでなく、疫病よけにもなっていますから、
一家に一つは置いておくといいかもですよ。