感じてみたい「梅」の季節
- 2022/2/24
- できる人研究所
もう、こんな季節なんだなと。
見事に咲いていたのは、白い梅の花でした。
梅の花といえば、『万葉集』の中の
この一節がありました、
「于時、初春令月、氣淑風和、
梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香」
意味は、
「時季は初春の素晴らしい月、
空気は爽やかで、風は和やか、
梅は鏡の前の美女の白粉のように美しい花を咲かせ、
蘭は衣にまとわせるお香のように、
その香りを漂わせる」
そう、これは今の元号
「令和」の出典元となった文句ですね。
そして今日は、今の天皇陛下のお誕生日。
それが梅の季節になる、ということは、
最初から意識していたのでしょうか?
ちょうど先週あたりから、
梅の花は咲き始めたようですが、
暖かくなって桜が咲き始めるまでの
今の「寒いけど爽やかな時期」を詠んだのが、
万葉集の漢詩なのでしょう。
確かにこの時期だからこその
美しい情景はありますよね。
清々しい空に、
到来している緑色のメジロ。
それに小さな梅の花……と。
梅には「春告草」という別名もあるそうですが、
美しいだけでなく、
日本人にとっては食用の植物でもあり、
同時に薬用の植物でもあった
生活必需の実になる花でした。
だから桜よりかつてはお馴染みで、
その花が開花する時期は、
繁栄の季節を準備する
さぞかし心がワクワクする期待の時期でも
あったのでしょう。
その期待を込めたこの「令和」の時代。
思えば、ずっと
ブレイク前の準備段階のような時期が、
続いてしまっています。
まあ、時が経てば、いい季節はやってくるでしょう。
いずれにしろ、今は最も
「令和」にふさわしい時期だということは
覚えていたいですね。