なぜ春分の日は休みなのに、夏至は平日?
- 2022/6/22
- できる人研究所
6月21日は「夏至」でした。
太陽がいちばん高くまで上る日。
よって昼の時間が、
1年でいちばん長くなる日ですね。
でも、そう聞いて
「あれっ?」と思いませんでしたか?
夏至って6月なんだ、
7月とか8月じゃなかったっけ……。
昼がいちばん長い日で、
太陽が1年でいちばん元気な日。
すると「1年でいちばん暑い日」のように
イメージしてしまいます。
でも、夏至はまだ梅雨の6月だった……。
何だか初歩の初歩にあたる疑問(苦笑)
という感じですが、
小学校の理科で習うことではなかったか。
別に太陽が地球の人のために、
夏は高く、冬は低く……と、
調整しているわけではありません。
夏至と冬至があるのは、
地球が太陽の周りを傾いて周っているから。
「ウェザーニュース」のホームページに、
学校で習った画像が掲載されていました。
北半球の場合、
夏至は太陽と並行する面で
光があたる長さが最長になり、
冬至はその逆になるわけです。
当然、南半球は逆、
21日は夜がいちばん長い日でした。
でも、「夏至って今日だったんだ!」と
思ってしまう理由には、
この日が平日なこともありますよね。
春分とか秋分は祭日に格上げされ、
特別な日とリスペクトされています。
なのに夏至や冬至は、
なぜ軽んじられているんだろう?
別に軽んじられているわけではありません。
春分や秋分が休みになるのは、
文字通り「祭日」だからです。
「皇霊祭」という宮廷行事が行なわれるんですね。
この「皇霊祭」とは、
歴代の天皇や皇后をお祀りする儀式。
なぜ秋分や春分にやるのかといえば
「お彼岸」だから。
昼と夜が同じ長さになるということは、
「あの世(彼岸)」と「現世」の距離が最も近くなり、
道がつながるということ。
だから「お彼岸」と呼ばれ、
先祖の霊を祀る習慣ができたわけです。
それに対して「夏至」や「冬至」は、
距離がいちばん遠くなってしまいますよね。
だからお祀りの儀礼はないし、
祭日になる理由もない。
天体の動きと、直接の関係はないんですね。
何はともあれ、夏至を越えて
これからさらに暑くなります。
体に気をつけて夏を迎えましょう。