クラウゼヴィッツ流・戦争の終わらせ方

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10月21日は、
「国際反戦デー」という日だそうです。

「国際」と言いながら、
制定されているのは日本だけで、
その昔にベトナム戦争の
反戦運動が起こったことに起因しているようです。

これは「反戦運動」と言いながら、
火炎瓶を投げて機動隊と戦ったりする
それ自体が戦争を彷彿させる過激なものだったとか。

とはいえ今も終わらない戦争が続いている現在です。
それだけの情熱をもった平和主義者というのも、
日本には少なくなったかもですね……。

そこで私が現代語訳している『戦争論』の話ですが、
クラウゼヴィッツは、
「戦争とは大がかりなケンカだ」
と言っているわけです。
暴力行為が拡大したものに過ぎない、と。

暴力行為ということに関していえば、
別に人間に限ったことでない。
自然界では当たり前のことです。
エサが1つで、2匹の動物がいれば、
ごく普通に彼らはケンカをします。

自分のナワバリを決め、
そこに誰かが踏み入ってくれば、
やはりケンカをします。

では、そのケンカは、
相手が死ななければ終わらないかといえば、
そんなことはありません。
「もう負けたよ」
「これ以上、戦えないよ」と、
相手が打ちのめされてしまえば
敵は退散するわけです。

クラウゼヴィッツの言う「戦争の目標」とは、
結局は「相手を打ちのめすこと」に過ぎません。

ただ動物と違って、
人間には「打ちのめし方」にも
いくつかのバリエーションがあります。

1 戦闘力
2 領地=成果の度合い
3 敵の意志

たとえばセールスの売上で、
誰かと張り合っているとしましょう。

こちらは一生懸命に営業して、売上100万円。
ところが相手は同じ時間で
1億も2億も売上を達成している。
これはもう「戦闘力の差」です。
「負けました」と認めるしかない。

あるいは相手は部下をたくさん持ち、
お客さんのネットワークを何百人も持っている。
規模が圧倒的に大きいのですから、
真っ向勝負して、こっちは勝てるわけがない。
これが「領地=獲得している成果」の差です。

戦闘力も、成果も敵わない。
でも相手に戦う意志がある限り、戦争は終わりません。
逆に何で勝っても
こっちが「負けないぞ」と不屈であり続ければ、
そのうち向こうが「お前には負けたよ」なんて
折れてしまうこともある。
これが「意志」で負けるということです。

こんなふうに
「戦わなくたって、相手を打ちのめす方法はある」
というのが、クラウゼヴィッツの理論になります。

10月28日(金)19時〜20時には、
ネットでの勉強会も開催するので楽しみにしてください!

teamアドレスのアドレスは下記。
https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_NTdhY2VkOWUtMmRhNy00Y2YyLTkyNjAtYTY0Y2ZjMGM0MmJl%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%226786d483-f51b-44bd-b40a-6fe409a5265e%22%2c%22Oid%22%3a%22802b037e-7a1c-49b3-b0bf-de45f00912d2%22%7d

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