カマキリのオスが目指す「理想の生き方」は?
- 2022/11/2
- できる人研究所
11月になり、すっかり秋の虫の声も
聞かなくなりましたが、
そんな矢先、近所の住宅街で
「すごいの」に出くわしました。
これはオオカマキリか?
ハラビロカマキリか?
ここ数年、この辺では見たことがないくらい
かなり大きいものです。
東京のど真ん中でもいまだ、
このサイズのカマキリが生きているんですね。
お腹がかなり大きくなっているし、時期が時期。
カマキリは女性で、
これからおそらく産卵なのでしょう。
泡に入った卵を産んで、
1年の寿命を終えるのではないか。
産卵に必要な栄養を満たすため、
メスが食べる最後の食事は……といえば、
他ならぬパートーナーの男性です。
もう交尾の段階で、
メスは最後にはバリバリとオスを食べている。
生まれ変わってもカマキリにはなりたくないなと、
その昔から思っていた……。
でも、じつはこれ、
カマキリ界の絶対ルールではないんだそうです。
えっ? と思うのですが、
どうもオスの遺伝子には
「メスに食べられることこそオス冥利に尽きる!」
なんていうインプットがされているわけではないらしい。
メスは本能でオスを食べてしまおうとするのですが、
ちゃんとメスの攻撃を交わし、
逃げてしまうオスも結構、いるんだそうですね。
逃げたオスはどうするのか?
他のメスとまたパートナーとなり、
別の子孫を残すことも結構ある、ということ。
歴戦の勇者というか、
無敵のプレイボーイというか、
そんなオスがカマキリの世界にはいるんですね。
まあ強いオスの子孫が多く残っていく
……のであるなら、
生物の戦略としては間違っていないのかもしれません。
ただ、オスを食べて産んだ卵と、逃げられて産んだ卵、
生まれる子供の個体数は
「オスを食べた場合のほうが多い」という
研究報告もあるそうです。
ということは、
「メスに食べられる優しいオス」が、
カマキリの世界では正当なのか?
男性としてどっちが幸福なのか、
カマキリに聞いてみたいですね(笑)