マッコウクジラを讃えよう!

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画像はNational Geographicより、
「マッコウクジラ」ですね。
何年か前には上野の科学博物館で、
標本も展示されていたと思います。
深海に潜って、ダイオウイカを獲る
すごいやつですよね。

このマッコウクジラが先日は、
大阪の淀川に迷い込んで話題になりました。
「よどちゃん」という名前もついたのですが、
残念ながらお亡くなりになってしまったようです。
これから遺体をどうするのか。
いろいろ困難がまだまだありそう。

絶滅危惧種であり、私たちにとっては
リスペクトすべき存在の鯨。
個人的には保護して欲しかったし、
そういう声も多かったのですが、
一方では疑問の声も。

だって、捕鯨ではこれ、
日本人は殺しているのでなかったっけ?

そう、日本はすでに商業的な捕鯨を禁止しましたが、
調査捕鯨は現在も継続中。
その対象には、マッコウクジラも含まれています。

実際、調べると年に数頭は捕獲され、
関東は馴染みないのですが、
関西では普通に「鯨肉」として
肉が出荷されてもいるようです。

絶命危惧種がそれでいいの……?
とも思いますが、マッコウクジラの個体数は、
今のところ定かでありません。
だから国によっては、
普通に漁をしているところもあるそうですね。

ただ、私たちが知らなければいけないのは、
その歴史でしょう。

じつはマッコウクジラが絶命危惧種になっている理由は、
人間が捕獲し続けたことにあります。

『白鯨』という小説のモビィディックは
まさに白いマッコウクジラでしたが、
肉もとれる、油もとれる、香料もとれるということで
人類はこのクジラを乱獲してきたんです。

太平洋には生息地があるということで、
かのペリーが日本に開国を迫った理由も、
当初は捕鯨基地を置くことが目的だったんですね。

最近わかってきたことは、
マッコウクジラたちはこの人類による脅威を、
仲間内で情報交換をしながら、
対策を練っていたということ。
それで絶滅を逃れたというんですね。
世界的なネットワークを築けるとは、
なかなかすごい動物です。

そして人類も自分たちの過ちに気付き、
マッコウクジラを保護することにした。
その後、現在までにその数は増え続けている
……ということなのでしょう。

そんな中での迷い込んだ1匹。
「可愛そう」と思う気持ちは大切ですが、
全体的なことも私たちは考えなければいけません。

生命をリスペクトしながら、
私たちは自分たちが生きていく術も
考えていかねばならない。
大切なのは調査捕鯨の「調査」の部分とは思います。
『守りたい」の気持ちは、情報を正しく監視する目に
置き換えるべきなのでしょう。

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