優しい信号、冷たい歩行者!?

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たまたまスーパーマーケットの前の信号で、
青に変わるのを待っていたときのことです。

もうすぐ信号が変わるかな?
そう思っていると、向こう側にいたお爺さんが、
ちょっとフライングで渡ろうとする。
「大丈夫かな、まだ赤信号だよ」

すると、天の声のようなものが響きます。
「危ないです。まだ信号は赤です!」
いかにも警告的な女性の声。

途端に足を止めた、お爺さん。
少し時間がきて、信号が変わると再び声が出ます。
「信号が青になりました。渡ってください」

ちょっと驚きでした。いつのまにかそんなふうに
センサーで反応する信号になっていたんですね。

このタイプの信号、
全国で導入されているものなのか?
実はかなり前からそうなっていたのか?
調べてもよくわかりませんでした。
普通の人は、あまり意識していませんものね。

でも、よく目の不自由な方のために、
「音響式信号」というものがありますね。
音楽がなったり、ピヨピヨ、鳥が泣いたりするやつ。

あれ、だんだんと減っているそうです。
なぜかといえば、周りの人から苦情が入るから。
「うるさい」ということですね。

「通りゃんせ」はやかましいということで廃止され、
ほとんどは鳥の声になっていますが、
それでもまだ「うるさい」と言う人が多いとのこと。
やむなく行政が撤去するケースも多いとか。

もう1つは、音響式の信号は、
「押されること」が
少なくなっていることもあります。

これはスマホ文化の影響ですかね。
目の不自由な方がいても、みんな手元ばかり見ていて
誰もそれに気づかない。
周りの人が押すのが前提の信号機ですから、
結局、障害者は「皆が渡っている雰囲気」を察して
渡るしかないわけです。
向かい側のお爺さんもそうだったのだろうか……?

そこで誰も押さなくも反応する、
こんなセンサー付きの信号が開発されるようになる。

信号から声が出ず、
スマホのアプリが反応するシステムもあるそうですが、
なんだかそれも
「健常者になるべき迷惑をかけないように」という、
優しいようで冷たい世の中の流れを
感じてしまいますよね。

信号の進化はいいけれど、
もっと周りの人が気を遣えるようになろうよ!

機械の進化は、結局、
人間の退化と連動しているのではないか。
そんなことを感じさせます。

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