かつて経済危機を巻き起こした「お馴染みの春の花」

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先日、日本橋を訪れたとき、
いろんなところに、いろんな色の、
この可愛らしい花が植えられていました。

チューリップ……ですね。

今年は桜も含め、あらゆる花が
例年より早く開花しているようです。
なので少し早く、こちらも咲いてしまっているのか。
今頃がピークかもしれません。

なんでも「その昔に育てたことがある花」の中でも、
つねに上位になる、日本人にはお馴染みの花。
でも、経済的にもチューリップは、
とても因縁めいた歴史を持っている花だと
知っていたでしょうか?

じつは「投機バブル」をもたらした最初の商品で、
16世紀に経済危機をもたらした花が、
このチューリップだったんですね。
チューリップといえば、世界的に有名な国。
オランダで、この経済的混乱が起こりました。

そもそも「チューリップ」というのは、
トルコの「ターバン」や女性用のスカーフを
意味する言葉だそうです。

かつて西アジア、アフリカ、東ヨーロッパという
広大な国土を収めた国。
オスマン・トルコ帝国で
国を象徴する花として栽培されたのが
チューリップでした。

16世紀、この花に目をつけたのが、
オランダの商人でした
日本人が馴染みであるのと同様、
育てやすいのがチューリップの特徴です
異国情緒と相まって、
たちまち大人気になったんですね。

ときは戦乱が続いていた当時のヨーロッパです。
資金が欲しかった貴族たちがだんだんと
このチューリップの取引に手を出すようになり、
トルコからの輸入前と購入時の相場価格の差で儲けようとする
「先物取引」が流行するようになります。

多くの人がチューリップの取引に手をつけ、
次第に物価は高騰。
一時は球根1つに、今の価格では億単位になるような
異常な値段がつくこともあったそうです。
(一般人の年収の10倍〜15倍)

この熱が一気に冷め、
いわゆる「バブル崩壊」が起こったのが
1637年のこと。
その影響にはさまざまな説がありますが、
破産するような商人が出たことも事実であるようです。

そんな人間様の事情と花は関係ない。
町のいろんな場所で、美しい花が見られる現在に
私たちは感謝したいものです。

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