『啓発録』の重版が決まりました!

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昨日ずっと内容のチェックをしていた、こちらの本。
2016年に私が現代語訳した、
橋本左内さんの『啓発録』。

「武士道」や「風姿花伝」と同じく致知出版社の
「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ」。
メルマガでも告知しましたが、
7年越しの重版になるそうです。

地味に地味に売れて、
「ついに!」のロングセラー入り。
こんなことがあるんですね。
……見本ができるまでは、ちょっと不安だけど。

ともあれ、なんとしても、もっと皆に知ってほしい
橋本左内さんです。

彼は幕末の越前に生まれ、
吉田松陰や西郷隆盛に影響を与えながら
「安政の獄」という幕府の改革派弾圧で
25歳という若さで処刑されてしまいました。

しかし彼ほど、日本において
「武士道精神」の再興が必要なことを
強く主張した人物はいません。

「この日本では太平の世が長く続き、
武士の気風はずいぶんと脆弱なものに陥ってしまった。
武門の家に生まれながら武士道をないがしろにし、
皆、ただ地位のみを望む。
欲望に溺れ、利益をむさぼり、
強い者ばかりになびくような武士が、多くなってしまったのだ」

「右隣にライバルの武士がいれば、
決して『負けてはならぬ』と思う。
負けることを恥とする。
そんな雄々しい古き武士の精神は砕け去り、
今はすっかりなまってしまっている。
これでは腰に二本の刀をぶら下げていても、
呉服の包みを背負った商人や、樽を担いだ労働者より、
ずっと精神的に劣っているのではないか」

時代はペリーが来航し、開港も必然になっているころ。
欧米の列強諸国と肩を並べるには、
日本の特徴である武士的精神こそ、
生かすべきだと考えたわけです。

それから160年、一時は世界を席巻した我が国も、
残念ながらいろんな面で衰え、
もはや世界に誇れるものが
「歴史」くらいしかなくなっています。

でも、サムライジャパンや
大谷選手の奮闘が世界に絶賛されるように、
やはり日本人が世界に注目される部分には、
かつて「サムライ」が持っていた
強い精神性がポイントになるわけです。

今だからこそ、若くして散った左内さんのメッセージが、
もっと取り上げられていいんじゃないか
……と思いますね。

また重版の見本が出来上がりましたら、
この本のことを紹介します!

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