「世界中の女性を真珠で飾ってごらんにいれます」
有名なこの言葉。
「真珠」の世界的ブランドである
「ミキモト」の創業者。
御木本幸吉さんが、
明治天皇の前で宣言した言葉だそうです。
7月11日は、彼が初めて真珠の養殖に成功した日。
だから「真珠記念日」となっているそうですね。
画像はそれに成功した地、
伊勢湾に浮かぶ「真珠島」とですね。
その過程は、非常に困難なチャレンジの連続だった。
そもそも明治時代になり、
「誰もが成功者になれる時代になった」と、
今でいうベンチャーに挑戦し始めたのが14歳の頃。
当時、ベストセラーになっていた『自助論』を
読んだのでしょうかね。
家は「うどん屋さん」だったそうです。
そこでいろんなビジネスに挑戦するのですが、
結局、地元・伊勢の海産物が、
外国人に珍重されることに気づいた。
20代のときには、
海産物の商人として成功をおさめます。
そんな彼が売る商品の中でも、最も喜ばれたのが
天然のアコヤ貝からとれる真珠だったわけです。
品質もいい、ということで
世界的な評価も集めていました。
ところが、このアコヤ貝が、乱獲によってすでに
絶滅寸前だったわけです。
そこで彼は、まだ成功事例も少なかった
「真珠の養殖」にあえて挑戦します。
たくさんの研究者たちに協力を求め、
ほとんど全財産を継ぎこみ、養殖場を開設。
ほとんど破産同然になりながら、
「絶対にできる」と信じた彼は
1893年に真珠の養殖に成功するんですね。
あきらめない精神で、
「不可能」と言われた賭けに勝ったわけです。
それから今度は、世界中を歩き回ってプレゼンです。
真珠の魅力を世界に解き続けた。
その間、何度も養殖場は赤潮に襲われますし、
最愛の奥さんも若くして失います。
やがて始まる戦争の時代も、
真珠の事業にはマイナスだったでしょう。
それでも執念で事業は続け、
いまや世界的なブランドとして
真珠のミキモトは認知されているわけです。
日本が誇る、経営者の1人ですね。