なぜかたくさんある、この植物の秘密!
- 2023/8/19
- できる人研究所
画像は近くにある学校の塀沿いですが、
最近はこの真っ赤な小さな実をつけた木が
ものすごく目立ちます。
「珊瑚樹」という木ですね。
「珊瑚」というのは、この実の形からのネーミング。
普段は目立たないのですが、
一斉に赤い実をつけると、
「周辺にこんなにたくさんあったんだ」と
あらためて気づきます。
この実、鳥はかなり食べにくるようですが、
人間が食べるには酸っぱすぎるとのこと。
でも、少し不気味な実以外は、
特別にキレイな花を咲かすわけではありません。
なのになぜ、いたるところに
この植物は生えているのだろう?
答えは珊瑚樹の木、
「生垣」に最適な植物のようですね。
Wikiには珊瑚樹の特徴として
「防火」「暴風」「防音」の機能がある
とされています。
その理由は、葉や枝が大量の水分を
含んでいることにあるようです。
丈夫で音を通さないだけでなく、
火をつけてもブクブクと泡が出るばかりで、
燃えることが少ない。
だから近年、火事の拡大を防ぐために
「家の生垣」として
広く用いられるようになったそうですね。
ちょうどハワイのマウイ島では、
ラハイナの街が大火災の被害を受けてしまいました。
海外では山火事は結構起こりますが、
石造の建築物が多いからか、
町に広がる火災はあまり想定していませんね。
一方で、たとえば江戸という町は、
世界でも異例なくらいに
何度も火災による大きな被害に遭っています。
「火事と喧嘩は江戸の華」なんてことも言われましたが、
木造の家ばかりなうえ、
庶民は密集して住むのが常。
だからこそ「火消」のような文化も生まれたのですが、
「どうすれば火事の拡大を防げれるか」は、
長きにわたって研究されてきているんですね。
この珊瑚樹の使用も、
そんなところに起因しているのかもしれません。
火災に対する伝統的な知恵が、
今どれだけ残っているのかはわかりません。
けれども、たとえばマウイを復興させるにあたっては、
日本発の知恵が生きる余地は
たくさんありそうですね。