「アレ」を実現させたイメージ力

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

阪神タイガースが、
18年ぶりのセリーグ優勝だそうです。
大阪は盛り上がっているでしょうね。

この18年、何度も近いところまで行きながら、
優勝まで手が届かなったタイガース。
18年前に優勝を実現した岡田彰布監督が、
今年の方針で掲げたことといえば、
何より「優勝」という言葉を使わないことでした。

ずっと「あれ」と言い続けたんですね(笑)

今年こそ「あれ」をするぞ!
絶対「あれ」を実現するからな!
みんな「あれ」に向かって、頑張ろう!

実現させたいことを、あえて口にしない……。

まあ、自己啓発本を書いている立場からすると、
「言葉にしたものは必ず実現する」という
ナポレオン・ヒルさんなり、マーフィー博士なり、
中村天風さんらの原則に逆らう
困った方法論ではあるのですが、
結局はタイガースは、「あれ」を実現させてしまった(苦笑)

見事というほか、ありませんよね。

一応、「アレ」という表現には、
A……目標(aim)
R……敬う気持ち(respect)
E……パワーアップ(empower)
と、深い意味はあったそうです。

でもそれ以上に、
「あれ」という言葉を使うことで、
「優勝がどんなものか」というイメージは
逆に高まっていったのではないか?

今日、大阪の人にインタビューしていたニュースを観ると、
「いよいよ、アレ、楽しみですよね」とか。
「アレが決まったら、何をするか、
今からイメージしています」なんて、
むしろ「優勝」という言葉以上に、
「それが実現したときのこと」を想像して
ワクワクしている感じでした。

「目標を言葉にしよう」とは言いますが、
言葉で定義し、記号化することで、
「実現させたいこと」は形骸化します。

ましてや言葉に掲げた目標が
何年も実現しない状態が続くと、
紙に貼ったスローガンと同じ。
掲げる言葉の魅力は、だんだんとなくなっていきます。

だからあえて「あれ」という言葉で、
人によって異なる、
そのときの状態、そのときの光景、そのときの感情に
スポットを当てる。

だからこそ「アレを実現すること」は、
「優勝を実現すること」よりも
ワクワクして、心が躍るものになったわけです。
このやり方は、
いろんな世界でも応用できそうですよね。

私たちもこれからぜひ、
「あれ」を本格化していきましょう!

関連記事

ページ上部へ戻る