ゴリラとチンパンジー、怖いのはどっち?

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9月24日は、
「世界ゴリラの日」なのだそうです。

19世紀に発見されてから人間による乱獲もあり、
絶滅危惧種として存続が心配されているゴリラ。
その保護のために、全世界的に定められたんですね。

画像は、子供の頃に大好きだった
『猿の惑星』の最初の映画。
制作されたのは1968年だそうです。

この映画で、惑星を支配する猿たちは、
3種類の種族で成り立っていました。
チンパンジー族、オランウータン族、
そしてゴリラ族ですね。

地球から来た主人公に協力してくれる2人の科学者夫婦は、
ともにチンパンジー族。
オランウータン族は冷静な調停者。
「賢者」のような存在で、
集団の長にも彼らが選ばれていました。

一方でゴリラは、武闘派で抗戦的。
軍の指揮官は彼らの代表者で、
誰よりも人間である主人公を排除しようとする立場。

そんなイメージは、
おそらく大勢の人が持っているでしょう。
でも、現実のゴリラは、
そんな好戦的な動物なのでしょうか?

じつは2021年に、衝撃的な事例が、
アフリカで発見されています。
それは「チンパンジーの群れ」が、
複数のゴリラたちを殺しているところが目撃されたんですね。
理由はゴリラを排除し、その地域で取れる果実などを
独占するためのようです。

人間と最も近い種族であるチンパンジー。
じつはかなり怖い動物です。
群れ同士で殺戮をすることがよくあるし、
隙あれば徒党を組み、クーデターを起こして
ボス乗っ取りも行なわれます。

その際、ボスの子供は大抵、
皆殺しにされてしまうんですね。

その理由は、自分の遺伝子を継ぐ種族を増やすため。
政治的というよりは生物学的ですが、
さすが人類の原型、えぐい習性をもっています。

一方でゴリラは体も大きく、
胸を叩く威嚇行動でも知られる動物。
確かに力は、動物界でも筆頭格でしょう。

ただ威嚇こそすれ、戦うことは稀で、
少数の血族のオスたちが
メスたちを守る小集団をつくり、
争いが起こらないよう、
各群れが離れて生活をしているんだそうです。

映画などのイメージで誤解されますが、
実は非常に優しいヤツらなんですね。

もちろん人間はチンパンジーから進化し、
その好戦性を最も発展させた種族……と
言えるでしょう。

でも、同じチンパンジーでも、
ボノボと呼ばれる種族は、
戦争をしない種族で知られています。

それは「乱婚」によって、
「誰が自分の子なのか、他人の子なのかわからなくする」
という強引な方法ですが、
ゴリラだって「他人のテリトリーを尊重すること」で、
争いを避けているわけです。

私たちは同類の種族から、
本当は学ぶべきことが多いのかもしれませんね。

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