「いい死に方」を自分で考えておく

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久しぶりに「夏川が読んだ本」の紹介ですが、
今、売れている本です。

どうせ死ぬんだから
(SBクリエイティブ)
という本。

Kindle版で読んだのでスマホの画像にしていますが、
著者の和田秀樹先生は、精神科医であり、
数多くの本を出版している方です。

もっとも私が編集者になりたての頃は、
ビジネスパーソン向けの勉強法の本や
コミュニケーションの本が
ベストセラーになっていました。

そして出版不況になった現在も、
今度は高齢者向けの啓発本で、
まだまだベストセラーを量産しているわけです。
素晴らしいですよね。
時代に合わせた活動を続けられています。

内容は単純な話で、
高齢になって長く苦労の多い人生を歩むよりは、
「短くてもいいから、
人生を楽しむことを続けていこうよ」
というもの。

実際、高齢者に面している医師の立場だと、
病院へ通いながら苦痛を長引かせ、
さまざまなものを我慢しながら心を病み、
最後にはうつなどになってしまう人も多い。

それならば病院などに行かず、
短くてもいいから、
後悔のない人生を過ごすべきじゃないか……というもの。

和田先生は、心臓をのぞけば健康診断もしないし、
食事の制限もしない。
タバコは吸いませんが、
「禁煙する必要もない」と言っていますね。

そんな老齢介護をしている国もあります。
スウェーデンですね。

日本人より平均寿命は短いのですが、
寝たきりになる老人はほとんどいない。
在宅介護を多勢の介護士たちがフォローするし、
いざとなったら延命治療もしない。
「死ぬまで好きなことをやる」というのが、
原則になっているわけです。

もちろん考え方はそれぞれで、
病気の父を看取った立場からすれば、
「今、健康だから、そう言えるけども」と
思える部分もあります。

ただ、だいたい私たちの多くは、
いざ大病になったときに選択肢がないんです。
結局は関わったお医者さんに
任せるしかなくなってしまう。
「死ぬのと、延命するの、
どっちがいいですか?」と聞かれ、
悩まない人なんて世の中にはいないでしょう。

だから納得するのは、
「そのとき」のことを、
つねに考えておく必要があるということ。

健康法を気にするばかりでなく、
「なぜ健康でいたいのか」を
私たちはもっと考えるべきかもしれませんね。

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