秋の夜のお客さま
- 2023/11/21
- できる人研究所
パソコンに向かって仕事をしている折り、
ふと壁を見ると、部屋にお客さんが来ていました。
妖精さん……みたいな雰囲気もありますが、
こちら「クサカゲロウ」という昆虫ですね。
虫ではありますが、
グリーンの体に透明な羽、
非常に美しい造形をしています。
「草」でなく、
「臭いカゲロウ」からのネーミングとも言われますが、
どうも別の虫と誤解されてのことらしい。
ほとんどのクサカゲロウは、人畜無害。
というより、幼虫時代はアブラムシなどを
大量に食べてくれる益虫です。
それどころか、じつは本当に妖精のように、
「幸運を呼ぶ昆虫」とも言われています。
というのも、この虫の卵が不思議な形をしていて、
これが「優曇華(うどんげ)の花」なんて
呼ばれることがあるんですね。
この「優曇華」というのは
「3000年に一度、咲く」と言われ、
その年は「金輪王」という
偉大な人物が世に登場するとか。
かつてお釈迦さまなどが、
それに当たるとされていたとのこと。
そういってクサカゲロウは実際、
毎年、いたるところにたくさん
卵を産んでいるのでしょうが、
あまり人間の目に触れることがない。
だから珍しい存在にされているのでしょう。
むろん吉凶にとらえることもあるのですが、
正体がわかってからは、幸運を呼ぶ虫とされ、
「部屋に入ってきたら何かいいことがある予兆」と
言われることもあるのだとか。
ならば非常にラッキーですよね。
接待しないといけない。
カゲロウというのは、非常に短命と聞きます。
種類によっては、
成虫になると餌も食べないことがある……。
だったら暖かい家の中に、
ずっといてもらってもいいのか。
なんて思って調べると、
この昆虫はけっこう成虫も長生きして、
ちゃんと餌も食するようです。
だったら外に出してあげたほうがいいですよね。
ということで先ほど、
丁寧に窓の外に出してあげました。
寒くなる季節の中で、
できるだけ長生きしてもらいものです。