1・17〜「成長したこと」と「なおざりになっていること」
- 2024/1/18
- できる人研究所
1月17日は、阪神淡路大震災が起こった日。
1995年から、今年で29年目になります。
画像の「ともに1.17」というのは、
ニュースでよく取り上げられていました。
くしくも同じくらいの時期に起こってしまった
今年の能登半島地震。
「これから助け合って乗り越えよう」というのは、
同じ被災地として
神戸の東遊園地に「灯籠」でつくられた
メッセージのようです。
実際、応援の言葉を送るだけでなく、
地震が起こった直後、
神戸の公務員の方々が、
すぐに能登の被災地に乗り込んでいるそうです。
というのも、これから被災地のケアで、
役所の人々がドタバタすることはよくわかっている。
彼らだって、実際は被災者なわけです。
それがいろんな要望を訴えられて、
肉体的にも精神的にも参ってしまう……。
神戸の人々はそれがよくわかっているから、
最初の時点で、
「公共業務の補助」を送り込んでいるわけです。
さすが……という感じですよね。
1月1日、能登で地震が起こった際、
NHKのアナウンサーは、
「海から離れてください」というメッセージを
絶叫していました。
「騒ぎすぎではないか」
という批判もあったのですが、
これも東日本大震災で学んだこと。
今になって能登でも
場所によっては高さ5メートルという、
大きな津波が来ていたことが確認されています。
それでも今回、津波による犠牲者はゼロでした。
最近になって能登では、
2次避難がどんどん進んでいます。
これも賛否両論ですが、
熊本での地震の際、震災の後で
「地震関連死」が多くあったことからの教訓です。
だから今回は、ホテルなどもすすんで
避難場所を提供していますね。
災害が起こると、私たちはいつも
「今回も大勢の犠牲者が出たではないか」
「あんなに建物が壊れたじゃないか」
「あの経験から何も学んでいないではないか!」
……と、批判ばかりを高めてしまう。
ただ、個別に対応している状況を見れば、
「年々、進歩していること」は確実にあるわけです。
誰も犠牲者が出ない。
被害が完璧に抑えられている。
支援はすぐに全員に行き届き、
誰も困った人など存在しない……。
もちろんそれは理想型で、
私たちはそれを極力、目指したいと思う。
でも、「できないこと」に目を当てるのでなく、
「できるようになったこと」を
正しく評価していかないと、
さらに精度を上げていったり、
まだ残っている課題を洗い出していくことはできません。
ものごとを「ゼロー100」で考えてはいけませんね。
個人的なことを言えば、
阪神大震災が起こった29年前、
ちょうど私は最初の会社に辞表を出した段階でした。
関西に支社もあるところ、
震災への対応に追われ「それどころではない!」と
放置されていましたが(苦笑)、
当時はいろんな野望を掲げ、理想を追求しよとしていた
20代の若かりし頃です。
そんな野望が叶ったのかといえば、
「どうだろう……?」ですが、
成長した部分と、
なおざりになった部分をしっかりと認識し、
原点に立ち返って考えてみることは
重要かもしれませんね。