「みんなのお陰」を忘れない

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能登の震災で始まった今年、
両国に行く機会があれば、
こちらにちゃんとお参りしようと思っていました。

「横網公園」という場所にある
「東京都慰霊堂」。

今からおよそ100年前、
関東大震災を東京が襲ったとき、
最も大勢の被害者を出してしまった場所ということで
建てられた慰霊堂ですね。

隅田川の近くにある公園だった、この場所。
ようするに「避難場所」になった場所なんですね。
そこで大勢の被災者が集まったのですが、
街を焼き尽くす大規模な火事によって起こった
「火災旋風」という炎の渦が、この場所を巻き込みました。

そして震災全体の死亡者の半数以上に当たる
3万8000人もの人々がここで亡くなったわけですね。

現在の能登では、
そこまで大規模な被害は出ていないものの、
やはり火災で何人もの人が亡くなっています。

なんせ、震災の不幸というのは、
当人たちにはどうしようもない不運ですものね。
皆のご冥福をお祈りします。

この場所のすぐそば、
ちょうど修復中だったのですが、
大きな「鐘」が設置されています。

こちら「幽冥鐘」という鐘で、
関東大震災の死者追悼のために、
中国の仏教徒が日本に送ったものだそうです。

当時、日本はすでに中国への
軍事進出も始めていますし、
震災後に中国を含めた移民への
迫害が起こったこともよく知られています。

それでも自国の移民だけでなく、
日本人への慰霊も含め、
こうした鎮魂の鐘が送られていたんですね。
日本のつながりのある商人の一族が送ったそうですが、
私たちが忘れてはならないことでしょう。

今回の能登の地震でも、ボランティアも含め、
海外から多くの支援が行なわれています。

その中には、自分たちもまだ被災から
完全に立ち直っていない、トルコやネパール。
あるいは今も困難が続いている、
ウクライナ人やパレスチナ人、
あるいはクルド民族出身者……などという方々が
いるそうです。

皆で協力し合うからこそ、私たちは再び立ち上がれる。
決して忘れてはいけないことですね。

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