- Home
- できる人研究所, 仕事ができる人の歴史入門
- 夢を実現させるのは、能力ではなく、気持ち!
夢を実現させるのは、能力ではなく、気持ち!
- 2024/2/26
- できる人研究所, 仕事ができる人の歴史入門
2月26日は、日本が自前の船で初めて
太平洋を横断して、
アメリカ合衆国への航海を成功させた日。
(旧暦では3月18日)
その船が「咸臨丸」ですが、
この歴史的偉業にちなみ
26日は「咸臨丸の日」とされているそうです。
もともとはオランダで作られた咸臨丸。
ペリー来航から4年後の1857年に
幕府はこの船を購入し、
長崎海軍伝習所の「練習艦」としたんですね。
その長崎海軍伝習所で船を指揮を学び、
この船の船長役になったのが、
勝海舟さん。
アメリカへの航海も、当然、
海舟が船長役を務めたとのこと。
通訳にはジョン万次郎。
スタッフの1人には、軍艦奉行の従者として
かの福沢諭吉さんも乗り込んでいました。
そんな面々で出港した咸臨丸。
さぞ長崎で修行をした勝海舟が活躍したんだろう
……と思いきや、
実は航海中ずっと船酔いで伏せっていて、
船室からほとんど出られなかったといいます(笑)
実質的な船長役は、
ほとんどアメリカ人の航海士、
ブルック大尉が務めていたんですね。
考えてみれば、
一度も刀を抜いたことがないというほど、
「争いは嫌い」というのに武士になり。
船が苦手なのに、海軍の創設を任されたのが勝海舟。
その後も、一度は自分を罷免にした幕府のために
江戸開城の交渉を行ない、
後には嫌いだった明治政府に仕えることになりました。
そんなイヤイヤづくしの中で、
できる限りの手をつくし、
やるべきことを実現してきたのが、
この勝海舟という人。
坂本龍馬や西郷隆盛、徳川慶喜をはじめ、
数々の異才たちが揃っていた幕末の日本において、
「凡人」を自覚していた彼は、
人の生かし方を必死に考えたのかもしれませんね。
明治になり、彼らの名誉回復に奔走したのも
彼の仕事でした。
「自分の価値は自分で決めることさ。
つらくて貧乏でも
自分で自分を殺すことだけはしちゃいけねぇよ」
能力なんかなくても、
自分のやるべきことをわきまえていれば、
ちゃんと大きなことを実現できる。
そのことは頭に入れておきましょう!
咸臨丸はその後座礁し、今は北海道木古内町の
サラキ岬沖に沈んでいるそうです。