画像は桜が満開になっている地元のお寺ですが、
4月8日といえば、
仏教では「灌仏会」とか「花まつり」と言われる日。
つまり、「お釈迦さまの誕生日」ですね。
キリスト教でいうクリスマスと同じ。
年はハッキリしませんが、紀元前463年とか、
紀元前624年と言われます。
クリスマスほど盛大にはお祭りされませんが、
それでもお寺に行くと、
甘酒をくれたりしますよね。
これは竜たちが祝福して
生まれた子に甘露を注いだ……という
エピソードにちなんでいます。
そこで生まれたばかりのお釈迦さまは、
酔っ払ったのか?
突然、立ち上がり、7歩歩いて、
右手で天を、左手で大地を指し、
表記の不可思議な言葉を発したわけです。
天上天下唯我独尊!
五条悟ではありません。
オリジナルはお釈迦さまのエピソード。
意味は、直訳すると、
「この世の中で自分は唯一の
いちばん偉い存在である」……となります。
嫌なガキですよね(笑)
むろん、本当にそんな子供がいたとは、
あまりに信じがたい話ではある。
ただ、仏教初期の頃のインドは、
帝国の皇帝が仏教を国教にして
異民族を支配していたわけです。
ならば、お釈迦さまが
「自分は一番偉い」とすぐに宣言したのも、
説得力があったのでしょう。
でも、現在はそうではありません。
そこでこのエピソードは嘘ではなく、
後の釈迦の悟りを象徴した言葉と解釈されます。
「人間は誰もが、この世で唯一の、
特別な存在である……」
世界にただ一つの花……では、ありませんが、
釈迦は生まれてすぐ
「自分が偉いのではない」
「みんな偉いんだ」と、
特別扱いされること自体を否定したんですね。
まあ、十分、特別な行為をしているのですが……。
ところで画像のお寺、下を見ると、
「なるほど」なことが書いてあります。
「子供は親の言うようにならぬ。
親のしているようになる」と。
私たちは誰しも自分が人に与える影響を
過小評価しすぎなのかもしれません。
みんなこの際、
「天上天下唯我独尊!」と叫んでみると、
変化があるかもしれませんね。