日本人が知らない、自由を求める日本人たちの戦い

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画像はwikiより。
第二次世界大戦中にブラジル・サンパウロの
強制収用施設で働かされていた
日本人の写真だとのこと。

23日にニュースで伝われていました。
戦後、80年以上が経ってやっとですが、
ブラジル政府が正式謝罪に向けて
動き出したとのこと。
人権侵害による賠償も含めた議論を
夏から行なっていくそうですね。

明治以後、日本人は近代化する過程の中で、
じつは南北アメリカへ大勢の移住者を
送り出してきました。
中には農園を経営したりして、成功した人も多い。
今でもたびたび、
活躍している日系人の名前を聞くことがあります。

ただ、日本が世界の敵となっていた
第二次世界大戦期。
彼らの多くは日本政府とまったく関係ないのに、
不当に財産を取り上げられ、
強制収容所に送られるなどして、
悲惨な扱いを受けていたわけです。

とくに大きな収容所があったカリフォルニア州では、
日本人の権利を求める運動が、
活発に行なわれてきました。

そんな中、80年代には、
アメリカのために勇敢に戦った442連隊の活躍が
メディアなどで取り上げられ、
レーガン大統領がそれを称えた。

90年代にはブッシュ大統領が公式謝罪し、賠償を認め、
最近では2021年に、バイデン大統領が
再び謝罪を公式表明しました。

今やそんなカリフォルニア州のロサンゼルスで、
日本人である「大谷の日」が定められているわけです。
この動きは多くの人々の自由を求める奮闘が、
徐々に実ってきた成果でもあるんですね。

一方で、他の国々はといえば、
カナダ、オーストラリア、ペルー、メキシコなど、
日本人迫害の歴史は歴史上から
埋もれつつあることも事実です。

ブラジルは実際、
多くの人間が財産を剥奪されたうえ、
情報が剥奪された状況下に当て、
戦後に「日本肯定派」の移民と
「否定派」の移民が争ってしまう悲劇も
起こったそうです。

こうした歴史と向き合い、
2度と悲劇を起こさないように……と
運動してきた人々の努力が、
ようやく実を結びつつある。

このことは本国にいる私たちが、
今、確実に知っておくべきことですよね。

戦争中に起こった日本人たちの悲劇に関しては、
他のどんな国以上に、
私たち日本人が封じてきた経緯があります。
何より日本人が学校で、
そのことをあまり教わらない……。

世界の動きに合わせ、私たち日本人も、
これから意識を改革し、
歴史を勉強するようになってほしい。
それが本を書く仕事をしている
私の願いですね。

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