「選手たちの思い」と「私たちの声」

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画像は、パリのオリンピックで
柔道男子60キロで銅メダルをとった
永山竜樹選手がX上で上げたものだそうです。

一緒に写っているのは、
同じく銅メダルだったようですが、
その長山選手を準々決勝で破った
スペインのガルリゴス選手。
知っての通り審判の判定で、
今も騒ぎが収まってない当の相手ですね。

審判が「待て」と言ったのが聞こえずに、
絞め技を続け、結局、
永山選手が一本負けになってしまった。
納得のいかないファンが勝った選手のSNSに
激しい中傷や非難、
「メダルを返還しろ」といった文句を書き込み、
炎上騒動になっています。

文句は審判やオリンピックの姿勢までを問うものとなり、
「日本の柔道はもう、大会から離れるべきだ」
なんていう議論まで起こっている状態です。
意見には正しいところもあるのでしょうが、
それは実際に柔道をやっている選手たちの
気持ちを反映したものであるのか?

そんな騒ぎの中、
永山選手はガルリゴス選手が謝罪に来た際、
2人で撮った写真を自身のSNSで公開し、
「試合が終わったら2人は仲良しだよ」と
あえて相手をリスペクトし、
暴走しているファンを諌めようとしているのでしょうね。

こういう行動を見ると。
今のアスリートたちは、本当にいろんなものと
戦わなければいけないんだな……と、
つくづく思いますよね。

先ほどまで、ネットで体操女子たちの
団体競技を見ていました。

日本は8位だったと思いますが、
通常は5人のところ4人での戦い。
知っての通り、メダルを期待されたキャプテンは
「周りのプレッシャーの影響」と言われますが、
大会前の飲酒と喫煙で出場を辞退する結果となりました。

残された4人はメダルの期待には応えられなかったけれど。
同じくさほどの……の成績ではなかったカナダの選手団と、
なんとなく楽しみながら、
伸び伸びと最高の演技をしているように見えました。
それで8位になら、
全然悪くないように思うんだけど……。

柔道の阿部詩選手は、負けた後、大泣きをしていました。
感動的なのだけど、
一方では抱えすぎなのではないかな、とも思う。
楽しそうなスポーツであるスケボーの金メダリスト、
堀米雄斗さんも4年間が地獄だったと言ってますね。

とくに現代は私たち外野の声が、
ネットでダイレクトに当人に伝わりますから、
期待も批判もすべて当人たちに降りかかってしまう。

でも、プレッシャーでその競技を楽しめなくなった人が、
果たして大きな結果を出せるのか。
出しても喜べるのか、疑問にも感じてしまいますよね。

結果は出してほしいけれど、
それ以上に皆の努力を讃えたい。
だからこそ楽しんで競技に専念してもらいたい。

どんな仕事でも同じなのだと思います。
そんな気持ちでオリンピックは見ていたいですね。

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