8月15日、終戦記念日にできること

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8月15日は、終戦記念日。
日本の場合は、昭和天皇の「玉音放送」があった日を
そうみなしているのですが、
今年で79年ということですね。

そんなときですが、卓球の早田ひな選手が帰国後、
「行きたい場所」を聞かれ、
「特攻資料館」と答えたのが話題になりました。
知覧ですね。素晴らしいこと。

それで昨年、私がお手伝いした本を思い出しました。
じつは「特攻資料館」に該当する施設は、
特攻隊の基地があった鹿児島の知覧にはいくつかあり、
一番有名なのは「知覧平和特攻会館」です。

そのほかに有名な施設として、特攻兵たちに
鳥濱トメさんが最後の食事をしていた食堂、
「富屋食堂」があります。

亡くなった兵たちが、蛍の姿になって訪れた……。ということで
「ホタル館」という資料館にもなっていますが、
この
人生を生きたければ「知覧の英霊」に学びなさい
(大和出版)
という本の著者、武田勝彦さんは、
その特任館長をしている方ですね。

日本で310万人、世界で5000万人という、
とんでもない数の犠牲者を出した大戦。
その大勢の命をこの時期、
慰霊するのは大切なことでしょう。

一方で考えなければならないのは、
特攻に代表する兵士たちは、
なぜ命をかけて戦地に赴いたのか……ということです。

この本で武田さんはおっしゃっています。
特攻が行なわれた戦争末期になれば、
もう多くの兵が勝てないことを理解していた。

特攻が馬鹿げた作戦であることも、
戦果に対して意味がないことも
わかっていたかもしれない。

でも、操縦桿を上げてどこかの島にでも
不時着すれば逃げられたかもしれないのに、
それをやる人はほとんどいなかった。

戦争には負けるかもしれないけど、
ここで自分が逃げずに命をかけて戦うことが、
ゆくゆくは日本の日本人を幸せにする道筋になると
彼らは信じていたんですね。
だからあえて自分は犠牲になろうとした。

それで結果的には日本という国は存続し、
戦後は経済的な復興もして、
多くの人が平和な人生を満喫できるようになった。
彼らの願い通りの世の中になったわけです。

外国人には理解し難いのですが、
日本には死んだ人を神様にして信仰する教えがあります。
画像の「世田谷観音」もそういう場所ですが、
全国の護国神社や靖国神社は、
戦死者を英霊として祀る神社ですね。

ただ、別に本当は知覧でなくていいし、
そうした戦死者を祀る神社でなくてもいいのかもしれない。
平和な時代に生きていることに感謝し、
自分自身が幸せに生きていくことで
平和な世の中に貢献していくことを、
戦地で散った魂にどこかで誓えばいい。

そんな思いを
「終戦の日」に持つことこそ重要ではないかと
思ったりします。
いつまでも8月15日に祈りを捧げる習慣は
続いてほしいものですね。

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