画像、港区の覚林寺(清正公)にあった
日蓮さんの言葉。
「身と影のごとし」とは、
親子の関係を述べたものだそうですね。
『忘持経事』という、
日蓮の名言集のような書に記されたものだそうですが、
エピソードがあります。
1276年、日蓮がいた身延山に、
富木常忍さん、という弟子が尋ねてきます。
彼が持ってきたのは自身の母親の遺骨。
日蓮さんに供養してもらい、
このお寺で安置してほしい……との願いでした。
願いを聞き入れ、
常忍さんは遺骨を渡して、1人寂しく
自分の寺に去っていきます。
その後、
日蓮さんは彼に手紙を差し出しました。
「あなたのお母さんを供養しているとき、
私は自分自身の両親のことを思い出しました。
自分の肉体はすべて
父母から受け継いだものなんですね。
この関係は、種子と果実、
あるいは身体とその影のようなもの。
遠くにいても、決して離れることはありません」
死別しても、距離が離れていても、
あなたとお母さんは一体のもの。
いつも一緒なんだよ……ということですね。
改めてお盆の時期、
お墓参りをした方もいれば、
実家帰りをした方もいらっしゃるでしょうが、
そうできなかった方もいると思います。
私もお墓参りができていません。
でも、「いつも一緒にいる」という気持ちは、
いつも持っていなさい、と。
両親だけではない。
ひょっとしたら血が繋がっていない人でも、
同様なのかもしれない。
私たちは1人で存在しているわけではないし、
誰しもが誰かとつながっている。
それは身体に影ができるのと同様、
切り離したくても、離れることはできないもの。
そのことを忘れずにいることが、
大事なんじゃないかなと思いますね。
休んでいる人も来週には日常が戻ってきます。
がんばりましょう!