今も調査中、5000年以上前の殺人事件

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もう33年も前の9月19日になりますが、
アルプス山脈で、5300年前に亡くなった男性の
ミイラ化した遺体が発見された
……というニュースがありました。

「アイスマン」と、
その後、名づけられた人物ですね。

大学で考古学を学んだ私です。
当時はワクワクしたものですが、
確かその後、日本で展示会などが
開催されたこともあったのではないか。
(遺体はイタリアにて、厳重に管理されているそうです)

5300年前といえば、
すでにエジプトやら中国やらの先進地域では、
国家も成立している頃。

ただヨーロッパのアルプス付近は、
まだ狩猟採集をしていた時代です。
そんな時代のことが、
どれだけ遺体からわかるのだろうか?

実はその後もアイスマンに関しては、
ずっと遺体の精密な調査が継続中とのこと。
そして実際、
多くのことがわかっているようです。

このアイスマン、
何の目的かわかりませんが、
皮のコートに皮の靴の、冒険者の外装に
「銅の斧」などを装備して、
標高3000メートルの山に分け入ります。

そして山上にて、お弁当でしょうか。
想定では、ヤギ(アイベックス)の肉を挟んだ
サンドイッチのようなものを食べたらしい。

その1時間後、彼は死亡するのですが、
死因は矢が当たったことによるもの。
何者かに襲撃されたんですね。

その後、彼は近くの場所まで運ばれ、
埋葬されたという説もあります。
一体何のため?
そもそもなぜ彼は山中にして
命を狙われることになったのでしょう?

さまざまな説はあります。

もともと村の掟を破ったか何かで、
追われる身であったのか?
あるいは狩猟のため、山に入ったところで、
何らかのトラブルに巻き込まれてしまったのか?
あるいは彼自身が、誰かの命を狙っていて、
返り討ちにあったのか……?

ここから先はミステリーですよね。

いずれにしろ、5000年以上前でも、
人間の人生には
突然に困難が訪れるものであった。
歴史はそんなことを教えてくれます。

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