達磨さんに、なぜ手足がないのか?

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

「気は長く、心は丸く、腹立てず、
人は大きく、己は小さく」

こちらはインドの僧侶で、禅の開祖、
「達磨(だるま)太子」
の言葉ですね。

じつは10月5日は、その達磨太子の命日で、
「達磨忌」と呼ばれているとのこと。

そこで画像はイラストレーターのWatababeが作成した
「コアラのオーストラリア風・だるま」
なるもの。
白河市の「だるま市」に出展されていたものですね。
毎年、いろんな場所で、ダルマさんの催しは、
行なわれていますね。

でも、そもそも、ダルマさんと、
禅の開祖である達磨太子が、
同一のものと認識していない方は多そうですよね。

そもそも達磨太子が実在したのかといえば、
わからない部分も多いんです。

なんせ6世紀という古い時代の人ですし、
現在のインドに仏教は継続されていません。
中国の皇帝に教えを説いたとか、
150年生きたとか、
さまざまな伝説はあれど、
けっこう疑わしいものも多くあります。

ダルマの人形もそんな伝説が生んだもので、
彼は禅宗を開祖するにあたって、
9年間、ただひたすら
壁に向かって坐禅をしたとのこと。

その結果、手足が朽ちて落ちてしまった
……というのですが、
これが「ダルマ」の人形になったそうです。
愛らしいどころか、
かなり痛々しいものですよね。

ただ、坐禅をしていると、
「手足の感覚がなくなり、
自分のものかどうかわからなくなる」という、
一種の神がかった状態になることがあるといいます。

ダルマの形は、
そんな修行が最高潮の状態を表している
という話もあるんですね。
それならばこの人形が、
私たちにご利益をもたらしてくれるのも
当然なのかもしれない。

いずれにしろ、彼がもたらした影響は、
世界を大きく変えています。
日本の文化にも、
禅の要素は非常に大きく関わっている。
だからこそ、太子の存在も忘れずに、
ダルマさんを皆で愛する人形にしておきたいですね。

関連記事

ページ上部へ戻る