「ノーモア・ヒバクシャ」

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今年はノーベル賞、
日本人は受賞できないのかな……なんて思っていたら、
まさかまさかの平和賞ですね。

「日本原水爆被害者団体協議会」が
今年のノーベル賞受賞者となりました。

長い努力は、もちろん世界的に評価されてきた。
でも、その評価はもっと大きなものであるべきで、
二度と同じ被害者を出してはいけないことを
もっと世界にアピールすべきだ、ということ。

「核兵器のない世界を実現するための努力と、
核兵器が二度と使用されてはならないことを
証言によって示してきた」と、
ノルウェーの主催者は発表していました。

これ、世界中が驚いた、というのも、
実は現在、ウクライナで、あるいは中東で、
戦争がいつまでも継続しています。

その情勢を鑑みて、
今年は紛争地で平和活動をする団体か、
あるいは該当者なしにするか、
ということは言われていたようです。

ところがノーベル賞委員会は、
もっと広い範囲から、
「核兵器は絶対に使用されてはならない」と、
世界で唯一の核兵器の被爆者であり、
70年近くにわたって核兵器廃絶を訴え続ける団体に
「賞を与えるべきだ」と判断したんですね。

私などはNGOのICANが受賞したとき、
「どうしてこっちは受賞しないのか?」と
思ったのですが、
ちゃんと舞台は用意されていたんでしょう。

アメリカは戦争に勝つ戦略として
原爆の投下を判断した。
それは功績なのか? それとも虐殺なのか?
想定を超える被害の大きさに向き合うのは、
手を染めてしまった側のタブーとして
できるだけ向き合わないようにされてきたのが
いままでの現実でした。

けれどもオバマ大統領の広島訪問以来、
そんな認識は変わりつつある。
その背景には、やはり被団協の
弛まない努力があったわけです。

素直に私たちは、
この評価を喜びたいし、
彼らの理想こそ世界が願う姿なのだということを
もっと認識したいものですよね。

 

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