「いやいやえん」に学んだ頃

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10月14日に、
「ぐりとぐら」で知られる児童文学作家、
中川李枝子さんが、
89歳の人生をまっとうされました。
お悔やみ申し上げます。

なんせ「ぐりとぐら」は、
シリーズ累計で2630万部。
1作目だけで472万部といいますから、
出版業界への貢献度は計り知れません。
本当にリスペクトすべき、大作家さんですよね。

ただ、私が生まれる前に出版されている
「ぐりとぐら」。
じつは私はあまり覚えていません。

甥はたぶん読んでいただろう。
私の頃は、そんなに有名だったようには
思っていない。

ただ、しっかり記憶しているのは、
中川李枝子さんのデビュー作。
『いやいやえん』のほうです。
確かに私は、この本を読んで、
ものすごく納得していた記憶がある。
幼稚園の頃だったでしょうかね。

「ぐりとぐら」ばかりが有名で、
改めて書かれることの少ない、
『いやいやえん』の童話。

そもそも保育士だった中川さんの経験で
書かれたもので、
反抗期の男の子が、
わがままのゆるされる「いやいやえん」に
入園するというものです。

周りの子の「わがまま」を受けながら、
子供ながらに主人公は、
他人と共感することの大切さを学んでいきます。

そう聞くと非常にリアルな本だったのだな……と
思いますが、
私が記憶している理由は、
「ぐりとぐら」が数十ページの絵本なのに対し、
『いやいやえん』は150ページ以上の
「書籍」です。

こういう「絵本から本」への
ステップになるものが少ないことは、
今の読者離れの理由の1つにあるのかもしれませんね。

とにかく子供には、
たくさんの本を読ませてほしい。
読む習慣を復活させることは、
絶対に日本には必要なことではないかと
私は思っています。

そうすることで偉大な先人たちが
忘れられないようにしていきたいですね。

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