「日本の歴史というものが、
粉飾されて教えられてきたわけなので、
もっと世界の歴史を知らなくてはいかん」
こちらは「三笠宮崇仁親王」の言葉。
昭和天皇の弟であり、
歴史学者でも有名だった方。
2016年の10月に、
100歳でその人生をまっとうされています。
先日はその奥さんだった
「崇仁親王妃百合子さま」が、
お亡くなられました。
101歳での老衰ということですが、
本当に長く、日本のためにと活動された方。
この上ない感謝を捧げねばなりませんね。
じつは三笠宮殿下というのは、
「古代オリエント史」の専門家でもありました。
ブログでも紹介しましたが、
私は大学のころ、
古代エジプトの考古学が専門でした。
いわゆる「メソポタミア」として知られる
イラク、イランの古代文明から
古代エジプトまでの地域。
これが古代オリエントになりますが、
私が勉強していたはるか昔から、
けっこうな量の書籍もあるし、
博物館やら研究センターやら、
学べる施設も充実していた。
これには三笠宮さまの功績が、
ものすごく大きかったんですね。
お陰様で私も、勉強に苦労しなかったわけです。
お2人が結婚されたのは、ちょうど戦争の頃。
末の新設された皇族でもあるし、
その後の敗戦、占領下の時代には、
経済的にも非常に苦労されたそうです。
お子さんたちも、先立たれる悲しみにも
遭遇されています。
でも、そんな中でも2人は支え合い、
21世紀までの長い人生で、
できる限りの努力を
この国のためにされてきたわけです。
崇仁親王妃百合子さまは
研究者である夫の補佐をするだけでなく、
「母子愛育会」など、
さまざまな慈善活動にも携わっていました。
本当にありがたいことと思います。
そのことをずっと
私たちも忘れないでいたいですね。