「念には念を入れる」発想
- 2025/1/9
- できる人研究所
画像は港区「北里研究所病院」の休憩スペースから、
入り口の受付のほうを見下ろした風景。
巨大な壁画は、田村能里子さんの
『萌ゆるとき』という作品だとのこと。
この病院では、
「ヒーリングアート」ということで、
心を癒す美術作品をいろんな場所に配置している
とのことですね。
そんなふうに癒しが必要だったのも、
結構、待ち時間でイライラしていたから。
母親の検診の付き添いで渋々来たのですが、
朝早くからお昼過ぎまで、
仕方なくもここでずっと、
何もできない時間を過ごすことになりました。
実は大きな病院だと時間がかかることは
わかっているから、
母も別の小さな病院で
「がん検診」を受けたのですが、
乳がんの検診で引っかかってしまいます。
「たぶん大丈夫とは思いますけど、
念には念を入れたほうがいいので、
もっと精度の高い検査をしたほうがいいと思います。
ただ、残念ながら、うちには機械がないんです……」
機械というのは、出産のときも使われる
「エコー」というやつでしょうか。
それで結局、北里病院にくることになってしまう。
家からはむしろ「近い」のですが、
ただでさえ大勢の患者さんがいる中で、
台数の少ない検査機器です。
診断まで1時間近く、検査まで2時間近くと……。
しょうもなく病院内で
待機することになりました。
午後からは打ち合わせの予定もあり、
内心はビクビクしていたのですが、
「大丈夫だから」と母には言い、
何とか検査に送り出す。
すると検査からなかなか出てきません。
「何かあったのだろうか?」
「そういえば、がんだったらどうしよう?」
なんて、ようやく私は深刻な問題を
考え出したのですが、
30分ほどして出てきたらこんな言葉。
「まったく異常はないんだけど、
前の病院でひっかった理由がわからないから、
先生が2人くらい、
いろんな角度から撮影して、
探ろうとしたみたいよ」
なるほど、そこまで念を入れるのね……。
ともあれ、時間をかけて
「時間の無駄」を証明したような検査。
ほとんど無料の区の検査なのに
ご苦労なことですが、
こうしたこだわりが
大勢の命を救っているのでしょうね。
感謝しなければです!
それで午後の打ち合わせは、
結局、先方の都合で、中止になってしまいました。
ヒーリングアート、必要だなあ……。