大先生の教え……歴史を学んで身につけるべき感覚とは?

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

「自分を高めるには、
『飛耳長目』の姿勢が大切です。
飛耳長目とは、遠くで起こった出来事でも、
敏感にとらえ、
自分のこととして考える
敏感な感覚のことをいいます。
そしてこの感覚を身につけるためには、
何よりも歴史を学ぶことです」

こちら童門冬二先生の、
『なぜ一流ほど歴史を学ぶのか』(青春文庫)
という本より。

実は1年前に亡くなっていた
……とのことですね。
おそらくは出版に影響が危惧されたのでしょうが、
ちょうど1周忌になる13日に発表がありました。
享年96歳だったとのこと。
お悔やみ申し上げます。

童門先生といえば、
『上杉鷹山』の本が有名ですが、
とにかく歴史上のあらゆる人物を主役にして、
小説を書かれてきた方。

私も、「この人のことを調べたいのだけど、
イマイチ、どんな人かわからない」
という場合に、
数多くその著作を読ませていただいたと思います。

出版が賑やかなだった時代、
出した書籍の数も、
ものすごく多かったのではないでしょうか。

単なる記録でなく、
その人生を「物語」にするから、
置かれてきた状況や、行動の動機が
よく推測できる。

まさに「自分のこととして考える」
という視点は、
その著作からよく学ばせていただきました。

じつは終戦間際、童門さんは、
特攻隊に所属していたとのことです。

結局、特攻はなされずに戦争が終わり、
都の職員として、
当時の美濃部知事のスピーチライターに
抜擢されます。

その都知事が退任したあと、
30歳にして作家デビューを果たす。
歴史の流れに翻弄されてきたからこそ、
激動の時代に生きてきた人々が
感じてきたことを、
自身の言葉で表現しようと考えたのでしょうね。

じつは童門先生の短編の1つに、
私の先祖を主役にした作品が1つあります。

かの先生が書いてくれたくらいだから、
いつか1冊の本にもできるのではないか……なんて考え、
執筆業をしている私の
大きな夢にもなってもいます。

そんな夢を与えてくれた大先生でした。
これからも参考にさせていただきたいですね。

関連記事

ページ上部へ戻る