いまでも健在! かつての先生の素晴らしい仕事
- 2025/2/23
- できる人研究所

左の本は、
『品性鍛錬の書「静修書目答問」と山本良吉』
というもの。
非常に難しい本なのですが、
銀河書籍から発行され、
Amazonでも購入できるようになっているようです。
→こちら
著者の谷川須佐雄先生が、
わざわざ送ってくださいました!
じつは谷川先生は、
私が出版社にいたときからの付き合いで、
独立した後も、
ずいぶんとお世話になった方です。
右は2006年に発刊された
『美人の声』という本ですが、
交渉の専門家であり、
歌手でありヴォイストレーナーであり、
美術品のコレクターであり、ディーラーであり、
作家であり、
古美術や古典の専門家であり……と、
ものすごく多彩な仕事をしていた方でした。
いまは多くの仕事から引退され、
半蔵門にあった事務所も引き上げたとのこと。
時代が時代ですからね。
ビジネス書や自己啓発は、
なかなか新刊も出してはおられません。
でも、執筆をやめたわけでは決してなく、
研究者の仕事に専念し、
こうした本をちゃんと出されて
活動をされていたんですね。
本書で考察されている「山本良吉」とは、
明治時代から昭和初期まで活躍した
倫理学者であり、教育家。
いまの武蔵大学の前身となる高等学校で、
校長を務めていました。
その専門は、戦前に教えられていた
「修身」という科目で、
いまの道徳教育にあたるもの。
日本人としての精神を形成するものとして
重んじられていたのですが、
敗戦と同時に廃止されました。
「静修書目答問」は、
その修身の教科書のような形で
編集されたもの。
私が現代語訳した『武士道』なども、
内容には取り込んでいます。
いまは忘れられた本ではあるけれど、
これをよみがえらせる活動には、
非常に意義がありますよね。
そのほか谷川先生は、
能登の震災で被害を受けた
珠洲陶器の研究家でもあります。
その復興にも尽力されているようで、
非常に頭が下がります。
これからもぜひ、応援していきたいですね!