
2月24日で、ウクライナ戦争からちょうど
3年が経ったということでした。
強引にロシア有利に
コトを運ぼうとしているようにも見える
トランプ政権の問題と絡め、
今の世界の大きな関心ごとになっていますね。
ちょうど3年前、公式には、
プーチン大統領の「特別軍事作戦」の宣言とともに、
港湾都市オデッサをかわきりに
キーウやハルキウへの空爆があり、
ウクライナ侵攻は始まりました。
その後の虐殺の悲劇を越え、
現在までに至っているウクライナの執念深い抵抗は、
説明する必要もないでしょう。
じつは私の仕事にも、この世界情勢が大きく関わり、
2022年の4月に、
画像のように侵略を開始したプーチン大統領に対する
アンチテーゼを掲げて発売されたのが、
現代語訳の『超約版・貞観政要』でした。
(ウェッジ刊)
その5ヶ月後、戦争を日本人が
より理解できるようにと、
クラウゼヴィッツの『超約版・戦争論』も
出版しています。
ですから戦争は私にとっても大きな関心ごととなり、
ブログでもたびたび、
問題を整理して記述してきました。
それが3年にもなるなんて、
思わなかったですよね。
そもそも『貞観政要』の主人公である
唐の皇帝・太宗は、兄弟同士で争うような
醜い戦争を通して、皇帝になった人物でした。
その後悔からか、治政には
敵方の司令官たちを招聘し、
2度と争いの起こらないような
公平な国をつくることを目指したわけです。
結果、「貞観の治世」と呼ばれる、
中国の王朝史でも珍しい
平和な時代が実現しました。
そんな『貞観政要』の冒頭に、
私が記しているのは有名な「鏡」の話です。
リーダーは皆、自分を正しく映し出す
「鏡」をもたねばならない。
それは自分だけで見るのでは、正しく見られない。
周りの人の声を聞き、
歴史的な出来事と比較し、
「いつも自分のものの見方が間違っているのではないか」
と疑う心を持ちながら、
鏡に映った自分を正していく覚悟が必要だ
……ということです。
その言葉は、今のリーダーたち全員に
当てはまる言葉でしょう。
己の欲や自国のメリットのみにとらわれず、
長期的な目で、いちばん正しい自分のポジションで
物事を判断しないと、
結果的には私たち、状況をどんどん悪くしてしまう。
皆が皆、そうであれば
戦争なんて起こらないのでしょうが、
私たち全員にも同じことが言えるのかもしれない。
正しく自分の姿を鏡に映しながら、
世の中の変な情報に惑わされず、
自分が一番誇らしく思える決断をしていきたいですね。