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江戸のお城の果てしない大きさとは?
- 2025/3/10
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久しぶりに来たこちら、
JRの「四ツ谷駅」の近く。
「外濠公園」の入り口です。
下にはすぐテニスコートや野球場が見えていますね。
これだけ見ると小さな公園に見えますが、
江戸城の外濠に沿って、そのまま市谷を越え、
飯田橋付近までずっと続く、
ものすごく長い公園……というか、
遊歩道になっています。
まだ春の気配はしていませんが、
桜のシーズンには有名な名所の1つ。
飯田橋の会社に勤めていたときは、
毎年、お花見で歩いてくる機会がありました。
その風景は、外堀に沿った中央線の車窓からも
見ることができますね。
で、この江戸城の外濠って、
どのくらいの規模だったかご存知でしょうか?
その形状は「の」の形に喩えられますが。
江戸城の田安門や一橋門から始まるお堀は、
日本橋を通って、港区芝の御成門へ。
それから浜離宮に始まり、
虎ノ門、溜池山王、赤坂、四谷、市谷、
水道橋、神田、浅草、両国、永代橋という、
16キロから17キロにわたる巨大な範囲を
「外濠」がめぐっていたわけです。
その内側にかかる区は、
中央区、千代田区、港区、
新宿区、文京区、墨田区、台東区
……といったところでしょうか?
基本、これが「江戸城の範囲」と考えれば、
果てしなく広いことはわかりますよね。
いまは高層ビルが東京のいたる所に立っていますが、
その昔は四谷あたりで、
お堀の先にはるか向こうにあるのが、
徳川のお殿様がいる場所だったわけです。
一ツ橋、水道橋、飯田橋、数寄屋橋、
万世橋、浅草橋など、
「橋」がつく地名は、多くがこの
外堀を渡る橋。
「赤坂見附」や「牛込見附」は、
濠の内側に入る人をチェックする場所。
この「外濠公園」の入り口付近にも
「四谷見附」がありました。
全部で江戸に36箇所あったそうですから、
そこからも広さが推測されます。
そう考えると江戸はやっぱり
城なくしては存在しない
城下町だったんだなと理解されます。
たくさんの防御線の向こうでは、
皆が密集して住む、
人の防御線ができていました。
まず江戸を造った家康の発想は、
絶対に落とされない城を
築き上げることだったのでしょうね。