「山火事のリスク」は増えているのか?
- 2025/3/26
- できる人研究所

大船渡市の加え、
愛媛県で、岡山県で、宮崎県で、
山火事による被害が起こっています。
今年の初めにはロサンゼルスの大火事がありましたが、
一体、いま地球では何が起こっているのだろう……?
山に住んでいるわけではありませんが、
何だか怖くもなってきますよね。
地球温暖化の影響で、
山火事はこれからどんどん増えていくのではないか?
……すぐに私などは怖がってしまいますが、
林野庁のホームページを見ると、
意外なことがわかります。
ここ5年くらいで、日本では年間
1200件くらいの山火事が起こっているそうです。
規模は大小さまざまでしょうが、
1日に3〜4件で山火事が起こるとすれば、
ものすごい数と思いますよね。
ところが昭和のころを見れば、
なんと年間で8000件以上の山火事が
毎年のように起こっていたそうです。
時代が平成、令和となるにつれて、
10分の1という圧倒的な規模で
減らすことに成功した自然災害が、
この「山火事」だったわけです。
ただ、私たちの安全認識が高まったことによる
「成功事例」とみなせるかどうかには
疑問もあるようです。
というのも、ユーカリのように自然発火する木が少ない
日本の森林で、
火災の大きな理由となるのは、
タバコであったり、焚き火であったりと、
火の不始末が大きな原因だとのこと。
もちろん雷もあるのでしょうが、
たいていは落雷するには雨が降っている日ですものね。
昭和のころから日本では、
森林産業がかなり衰退しています。
結果、山林がほったらかしになり、
人が山に入ることが少なくなった。
結果、山火事が減っている……というのが、
いちばんの原因ではないかと思われるわけです。
ひょっとしたら、誰も気づいていない火災は、
結構あったかもしれませんね。
発見が遅れれば遅れるほど、
森林火災は広がる可能性もあります。
そして地球温暖化で乾燥が進んでいる現在は、
気づいたら大炎上していることにもなりかねない……。
現代に考慮されるリスクは、そういう問題のようです。
でも、人工衛星やら、ドローンやら、
昭和に比べて技術が革新しているのは事実。
これからは自然と人間が適度な距離感を持ち、
山で何が起こっているかを、
絶えず観察していくことが重要になるのでしょうね。