遅咲きの桜の正体は?
- 2025/4/18
- できる人研究所

4月の半ばになり、東京の桜ももう
あらかた散ってしまった……。
と、思いきや……ですが、
こちら見事に満開になっていました。
白とピンクの混合した桜。
これは美しいですよね。
通りの桜がなくなってしまったころに、
毎年のように1週間くらい遅れて咲く
遅咲きの桜。
おそらくは「ヤエザクラ」とか
「牡丹桜」と呼ばれる種類の桜だと思います。
牡丹(ボタン)桜というのは、なるほど。
確かに1つひとつの花が丸い塊になっていて、
その形状は「牡丹」の花のように見えます。
「八重」というのも
花びらが重なって咲く形状で、
通常のソメイヨシノが5枚の花弁などに対し、
10枚以上の花びらが集まっているのが
特徴になっているとのこと。
中には100枚以上の花びらが
集まっている種類もあり、
「菊桜」と呼ばれているそうです。
この辺りには見かけませんが……。
いずれにしろ季節外れに咲く
この「ヤエザクラ」。
自然のものではありません。
どちらかといえば早咲きの桜である
「オオシマザクラ」に、
遅かったり早かったりと、
昨時期は固定していない
自然の「ヤマザクラ」。
この2種をかけ合わせ、
通常の桜よりも遅く咲く品種を
日本人が作り出したんですね。
なぜ、そんな手の込んだことをしたかといえば、
できるだけ長く桜を楽しみたかったから。
その起源は平安時代にまで遡るそうですが、
すぐに散ってしまう桜を
永遠のものにしようと
日本人は「無駄」とも思えるようなことに
古くから力を注いできたわけです。
まあ、その気持ちは、
日本人ならよくわかりますよね。
近所にこのヤエザクラがあることを知っている私は、
この時期にここで満開になることを知っている。
少しでも長く楽しめるのは、
最高なことではないかと思います。
古代からの知恵に感謝しないといけません。