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イースターって、いつにやるお祭りなのか?
- 2025/4/21
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4月20日は、復活祭の日。
キリスト教圏では、イースターのお祭りでした。
といって日本人にとっては、
お馴染みでないですよね。
色を塗ったゆで卵を食べる日……、
なんていう感覚の人も多いかもしれません。
復活祭とは、十字架で処刑された
イエス・キリストさんが、
生き返って皆の前に現れた日。
聖書では処刑日の3日後とされています。
キリスト教信者でない人は、
「本当?」と思ってしまいますが、
宗教上では疑いのない事実。
ただ、問題なのは「いつのことなのか?」で、
それが復活祭のお祭りを、
少しややこしくしています。
この復活祭の日が定められているのは、
「春分の日の次の最初の満月の次の日曜日」
だとのこと。
13日の金曜日だったことは確かなようですが、
文献の記述からはこのように解釈するしかなく、
そのため毎年のように変動しているんですね。
さらにややこしいことに、
西方教会と東方教会で、使われる暦も違います。
「西方教会」とは、ローマ帝国が分裂したあと、
ローマ教皇とヨーロッパ諸国に広まったキリスト教。
カトリックや、
そこから派生したプロテスタントを含みます。
彼らは現代の日本と同様、太陽暦を採用して
「復活祭」の日を算出しています。
一方で「東方教会」とは、
イスタンブールを中心に東側で残った
ローマ帝国に引き継がれたキリスト教。
国はオスマントルコ帝国に滅ぼされましたが、
ロシアやウクライナのキリスト教は
これを引き継いでいます。
こちらは、より古いキリスト教であり、
算出には月の満ち欠けを利用した
太陰暦を採用しているんですね。
すると両者では、日付の違いも出てくる。
昨年は西方で復活祭が3月31日だったのに対し、
東方では5月5日だったとのこと。
そうなるともう、別の記念日にしか見えません。
ただ、珍しく今年は、両者で
4月20日に「復活祭」が一致したそうです。
そこで「なるほど」なのは、
復活祭に合わせて、プーチン大統領が
一時期の停戦を宣言したという話がありました。
といって、実際は守っていないような。
というか、いきなりの宣言が
そもそも前線に至る命令になっているのかも
疑問もあるのですが、
重要なのは今年の復活祭が、
ウクライナはもちろん、アメリカやヨーロッパ諸国も
今年は同様の日であったということ。
だから「自分たちは停戦の意思を持っている」と、
嘘か本当かわかりませんが、
伝えるには最適のタイミングと判断し、
この宣言を行なっているわけです。
結果はよく見なければいけませんが……。
せっかくキリストさんが死を超えて、
仲間たちに感謝を伝えた日。
願わくば平和につながる日にしてほしいものです。