仕事ができる人は、そもそも「残業」なんて考えない
- 2025/3/6
- できる人研究所

久しぶりに並べてみた、私の残業関連の本。
『なぜ、仕事ができる人は残業をしないのか?』
(ソフトバンク刊)と、
『人を出し抜く「残業しない」術』
(主婦の友社)。
一時は私の得意ジャンルでしたが、
刊行2007年と2008年の発売ですから、
はるか昔の話のこと。
すでに15年以上の歳月になっているわけです。
なぜ、これらの本を出したかと言えば、
3月6日は、「時間管理」であったり、
「残業」や「労働時間」について
再考することが推奨されている日。
「36協定」を、記念した日になっているんですね。
「36協定」とは言うまでもなく、
2019年に改定された
『労働基準法』の第36条にある
「時間外・休日労働」に関する協定。
これにより、1日8時間、
週40時間を超える労働には
「届出が必要」ということになりました。
だから労働時間や残業に関して、
国が厳しく文句を言うようになったわけです。
つまり、仕事ができる、できないにかかわらず、
「残業」という働き方は、
原則「やめよう」ということになった。
「残業しない術」は、
すでに皆が実践して当然のこと……。
ならば時を経て、私が書いた本のハウツーは
まったく役に立たないものになったかといえば、
そうでもないよう。
というのも、労務士さん言わせると、
企業が上場する際に、
最も労務監査でハードルが高い問題が、
やはり「36協定」なのだそうですね。
多くの会社が、実際は労働時間の短縮で苦慮している。
というのも、社員の労働時間の管理が、
なかなかできていないのが、
マネジメントの悩みになっているんですね。
リモートワークなども増え、
労働時間を把握しづらくなっていることも
理由になっているのでしょう。
現在、たくさんの仕事をがんばってこなしたからといって
評価されるわけではない。
すでに決められた時間を設定し、
皆がそれに合わせて仕事をする
当たり前の時間管理が通用しなくなっています。
おそらくは個々人が
それぞれの時間軸をつくり、
量や長さでなく、生産性によって
差をつける時代が来ているのでしょう。
それでも多く仕事をしたければ、
賢い人はダブルワークを考えたり、
プライベート活動で生産性を上げることを考えます。
だから個々がそれぞれ、
自分に合った時間術を身につけねば
ならなくなっている。
そんな時間管理を上手にできる人が、
これからは求められていくでしょうね。