「開花宣言」と江戸職人の魂

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3月24日は、東京でソメイヨシノの
「開花宣言」がありました。

指標になるのは、
市谷は「靖国神社」のソメイヨシノですが、
1つの木に六輪の桜が咲いていれば、
開花宣言になるとのこと。

天気のあまりよくなかった本日ですが、
気温がまあ暖かかったということで、
その条件には合致したそうですね。

そこで東京で開花宣言したと聞けば、
「家の周りの桜はどうなのだろうか……?」と
気になります。

で、家の近くの公園ですが、
大きな時計の下に2輪。
その下に、2輪ずつ、小さな2組のペアもあります。

合計6輪。
ちゃんと開花宣言していましたね。

どちらかといえば、まだまだ
「早咲きの桜」のほうが、
すごいことにはなっていますが、
これからどんどん入れ変わっていくのでしょうね。

ところで、ソメイヨシノの
「ソメイ」って、何のことかご存知でしょうか?

「ソメイ=染井」とは、
現在の駒込あたりに集団で住んでいた、
江戸の造園職人たち。

いわば「桜のプロ」といった技術者集団で、
現在「ソメイヨシノ」と呼ばれる桜は、
すべて彼らが掛け合わせで開発した1本の木を
「株を分けて誕生させたクローン」である可能性が高い
……とされているんですね。

つまり、「染井職人」たちは、研究に研究を重ねて、
最も春の都合のいい時期に、
最も美しく咲く桜を開発した。

そしてこの桜が、1本の桜が咲くと、
たちまち伝染してたくさんの桜が咲くように、
自分たちの桜を普及させ、
江戸の各地に拡散させていったんですね。

一体どれくらいの期間が、
現在までにかかったのかよくわかりません。
でも、春になったら、同じ企画で統一した桜が
街全体を覆うように。

私たちが知っている美しい光景は、
江戸の職人たちによって、
あらかじめデザインされていたものだったんですね。

江戸の職人、凄すぎですし、
2025年になっても私たちはその恩恵を
しっかり味わっているわけです。

つくづく先代が築いた文化には
感謝しないといけません。

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