「開花宣言」と江戸職人の魂
- 2025/3/25
- できる人研究所

3月24日は、東京でソメイヨシノの
「開花宣言」がありました。
指標になるのは、
市谷は「靖国神社」のソメイヨシノですが、
1つの木に六輪の桜が咲いていれば、
開花宣言になるとのこと。
天気のあまりよくなかった本日ですが、
気温がまあ暖かかったということで、
その条件には合致したそうですね。
そこで東京で開花宣言したと聞けば、
「家の周りの桜はどうなのだろうか……?」と
気になります。
で、家の近くの公園ですが、
大きな時計の下に2輪。
その下に、2輪ずつ、小さな2組のペアもあります。
合計6輪。
ちゃんと開花宣言していましたね。
どちらかといえば、まだまだ
「早咲きの桜」のほうが、
すごいことにはなっていますが、
これからどんどん入れ変わっていくのでしょうね。
ところで、ソメイヨシノの
「ソメイ」って、何のことかご存知でしょうか?
「ソメイ=染井」とは、
現在の駒込あたりに集団で住んでいた、
江戸の造園職人たち。
いわば「桜のプロ」といった技術者集団で、
現在「ソメイヨシノ」と呼ばれる桜は、
すべて彼らが掛け合わせで開発した1本の木を
「株を分けて誕生させたクローン」である可能性が高い
……とされているんですね。
つまり、「染井職人」たちは、研究に研究を重ねて、
最も春の都合のいい時期に、
最も美しく咲く桜を開発した。
そしてこの桜が、1本の桜が咲くと、
たちまち伝染してたくさんの桜が咲くように、
自分たちの桜を普及させ、
江戸の各地に拡散させていったんですね。
一体どれくらいの期間が、
現在までにかかったのかよくわかりません。
でも、春になったら、同じ企画で統一した桜が
街全体を覆うように。
私たちが知っている美しい光景は、
江戸の職人たちによって、
あらかじめデザインされていたものだったんですね。
江戸の職人、凄すぎですし、
2025年になっても私たちはその恩恵を
しっかり味わっているわけです。
つくづく先代が築いた文化には
感謝しないといけません。