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本日、連絡いただいた、こちらの2冊。

いずれも夏川が現代語訳した古典ですが、
重版が決まりそうだ……という話です。
本当に皆様のお陰様、ありがたいことです!

世阿弥の『風姿花伝』(致知出版社)

マキャベリの『君主論』(ウェッジ)

この2冊ですね。

前者は「能」という芸能の大成者が書いた
仕事論であり、技術書。
同時に人生論でもあります。

そして後者は、フィレンツェの外交官が
都市の支配者に向けて説いた、
率直な政治論であり、マネジメント論、
さらには人生論でもあります。

謀略や暴力など、
「必要悪」の行使法についても触れ、
マキャベリズムという言葉を確立させています。

日本の室町時代に登場した芸能者と、
イタリア、ルネサンス期の役人。
2人の主張は似ても似つかないのですが、
じつは意外に思える共通点があります。

世阿弥:1363〜1443年
ニッコロ・マキャベリ:1469年〜1527

そう、2人は同時期こそ生きていませんが、
世阿弥が亡くなって26年後に、
マキャベリが生まれている。

じつは洋の東西で、ほぼ同時期を
生きた人であったんですね。
まあ、生まれ変わりというには、
価値観が違いすぎる気もするけれど(苦笑)

世界を見れば、アジア大陸を
中国の明とオスマントルコ帝国が支配し、
日本とヨーロッパは世界の辺境だった時期です。

イタリアは小国に分立していましたが、
日本も足利義満の黄金時代から、
やがて来る戦国時代への道を歩み出していました。

そんな2人に共通するのは、
両者とも天国から地獄に突き落とされるような
波乱の人生を送った……ということです。

栄光の人生を歩んでいたはずが、
どこかで誰かの策略にはまり、
失墜して犯罪者に。

それでも自分の考えを文章にし、
後世にまで残る名著を残した……という点は
共通しています。

いずれも現代人が読んで役に立つ本になっている
というのは、
非常に面白いことですよね。

また正式に重版が出来上がったら、
両者の本とも詳しく取り上げさせていただきます!

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