読書日記、紹介する本はこちらです。
『スタンフォードの自分を変える教室』
(ケリー・マクゴニカル著、大和書房)
というものですね。
いま非常に売れている本だそうですが、
流行なのか。
あるいはそうでないと売れないからか。
タイトルにハーバードとか、
スタンフォード……と付ける本が増えましたね。
本書もじつは、
「普通に心理学の本」なんですが、
それでもスタンフォードで大人気になっている
授業を受け持つ先生だそうです。
で、その授業が何の授業か
……といえば、
「意志力をつける」というものです。
これ、とても重要ですね。
「やらなくちゃいけない」
という場面で、勇気をもって前に進めるか?
「やってはいけない」
という場面で、じっと我慢ができるか?
この力、非常に現代人には
欠けてきてしまっているものなのかな
……と思います。
けれども、この力は
一人の人生を大きく左右します。
たとえば4歳くらいの子の前に
マシュマロを置いておき、
「15分、食べるのを待ってもらえば、
もう一つプレゼントするよ」
と言っておく。
辛抱して2個ゲットする子もいれば、
我慢できずに、
すぐ食べてしまう子もいる。
それで彼らの10年後を見ると、
「待った子」のほうがダントツに、
「待てない子」よりも
学校で好成績をおさめているんだそうです。
たとえばスマートフォンを傍らに置いておき、
その存在を意識すると、
脳はドーパミンの作用で、
「嬉しいメールが来るかもしれないよ」
という期待感を絶えずつくります。
宝くじを意識すれば、
「今度は当たるかもよ」
という期待感を錯覚させる。
ケーキを意識すれば、
「きっと美味しいよ」
という期待感がつくられる。
この作用は、
ときには生き抜くために必要ですが、
多くは別の目的を見失わせてしまう。
私たちは案外と弱い動物なんです。
だからこそ、
自分の脳の仕組みを知って、
見せかけの欲求にダマされず、
本当の目標に目を向けるようにしたい。
なるほど、スタンフォードで
「みんなが受けておくべき授業」
とされるのも、うなづけます!
来年こそは、もっと強い時分になりたい
……と願う人に、
おススメの本です!
(『武士道』とともにね・笑)