日本で一番最初の「元号」は?
- 2021/6/19
- できる人研究所
- 仕事ができる人の歴史入門
昨日の6月19日は「元号の日」だったそうです。
現在の「令和」にいたるまで、
日本では248の元号が制定されたと言われています。
旧暦ではありますが、その最初の年号が
6月19日に制定されたわけですね。
ちなみに、その年号、
何だったかわかるでしょうか?
ヒントは画像!
日本史を思い出してみてください。
私の世代であれば習っているはず。
「天皇が元号を定める」という慣例が
成立した事件と言えば?
そう、最初の元号、「大化」なんですね。
中大兄皇子(のちの天智天皇)と、
彼が擁立した孝徳天皇らが、
日本最初の元号を制定しました。
するとこの日は、
「大化の改新」が起こった日……となるのですが、
少しこれが今はややこしい。
「大化の改新という歴史的事件はなかった」
ということで、
今は学校でこの名が使われないとか。
ご存じの通り、大化の改新は、
中大兄皇子と中臣(藤原)鎌足が結託し、
当時、権力を手中にしていた蘇我氏を討って
天皇中心の世にする政治改革を
成し遂げた一連の政変とされていました。
画像は蘇我氏の象徴、石舞台古墳ですね。
蘇我氏全盛期、蘇我馬子の墓と言われています。
その孫、蘇我入鹿は討たれ、
確かにクーデターは起こったんです。
645年、今これは
「乙巳(いっし)の変」と呼ばれています。
ところがその後、都が移されたり、
元号ができたり、大宝律令ができたり……と
そこまでの大改革は、
実際なされなかったんじゃないかと。
そこで「大化の改新」という呼び方が
変更になったわけですね。
ところが、この遷都してなかったと思われた
難波宮(難波長柄豊碕宮)が発見され、
認識は大きく変わります。
大改革が実際に行なわれたのではないか……と。
そこで現在のところは
「大化の改新」は起こってなくても
元号の日で確かに最初の
「大化」が制定されていると
解釈されているようです。
別に「大化の改新」と呼べばいいのにねえ。
わかりやすいし。
とにかく1376年間、
私たちが当たり前にしている
お約束がこの日に生まれている。
西暦とあいまって、
つい元号で何年だったかは忘れがちになりますが、
それが歴史なんだと認識して
不便を誇りにいたしましょう。
[仕事ができる人の歴史入門]