この仕事で大切なこと!

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テレビ朝日で放送されていた
『となりのチカラ』というドラマが
本日、終了しました。

主人公を演じる松本潤さんに、
よく私が間違われる……ということで。

いやそれはエープリルフールですが、
「ライターであり、作家であり」という仕事が
私と共通しているということで、
なんとなく参考になるものもあるかと思い、観ていました。

正直、共感できる部分は少なかったんです。

お人よしで、団地に住んでいるご近所に頼られ、
人間関係が生み出す問題に、
どんどん巻き込まれていく……という設定も、
正直あまり現実的でない。

だいたいイケメンで奥さんが上戸彩で、
子供も2人という家族構成も、
そりゃあよかったね、という話でしかない。

何より本当は自分の本が書きたいけど、
生計のためにいわゆる
「ゴーストライティング」をしている状況も、
なんとなく私たちの書く仕事が
軽んじられているようなところがある。

ただ、最後になり、
営業部に転属になって担当を離れる
編集者役の勝地涼さんが、
この仕事にとって大切なことをちゃんと言ってくれました。

彼は今までチカラさんが
「作家」として書いた原稿にあまり関心を持たず、
それよりゴーストの仕事を勧めてきた。

それは人の話を真剣に聞き、
相手と共感して、その気持ちを理解し、
伝えてあげようとする彼のゴースト文章が、
何より好きだったから。

どうして近所の人たちが彼を愛するのか、
どうして奥さんが彼を愛したのか、
自分が意識せずに仕事でも生活でも生かしてきた長所を
最後になって彼は気づくわけです。

実はライティングだけではなく、
自分の書きたいことを書く作家の仕事だって、
読み手の側に共感できないと、
何も伝えることができません。

だから何を書くにしろ、私たちは頭を悩ませながら、
「心」に合致する「言葉」を探すことに
毎日のように奮闘します。

暇そうに見えて、実際はいつも悩んでいるのが
だいたい同業者さんの有様ではないでしょうか。
だから残念ながら、
その過程で近所のことに関わる余裕はあまりないでしょう。

ただ、ドラマは決して私たちの仕事を
わかっていないわけではなかったんだな、と。
大切なことを改めて教えていただきました!

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