「挫折した回数は想像もできない。
はね返して、ここに戻ってきた」
少し時間をさかのぼりますが、こちらの言葉。
オレゴンで行なわれた世界陸上で、
女子100メートルを大会記録更新し、
5度目の優勝。
35歳、出産を経てのカムバックでした。
ジャマイカの
シェリーアン・フレーザープライスさんですね。
まあ、とにかく「すごい!」の一言です。
すでに陸上界では、
伝説的な人物になりつつあります。
スラムで生まれた16歳の女の子が
名門校に合格したけれど、
学費が払えず、あきらめようとしていた。
そんな彼女に、身も知らない女性が、
無償で学費を出してくれたといいます。
だから彼女は真剣に勉強し、
体も鍛えてジャマイカ工科大学に進学し、
世界でも有名なスプリンターになった。
そんな恩義に応えるため、自らの愛称をつけた
「ポケットロケット財団」
という慈善団体をつくり、
アスリートをしながら経営。
貧しい子供たちに教育の機会を与えているそうですね。
テレビで、教育者として
子供たちに対峙している姿を見ましたが、
陸上の派手な姿からは想像できない
「先生」といった感じでした。
いろんな顔を使い分けている方です。
いずれにしろキャリアを通じ、
何度も困難な経験を味わってきた35年。
でも、自分の可能性を信じ、
自分を信じてくれる子供たちに勇気を与えるため
楽しく戦い続ける姿。
「生きていることはこんなに楽しいんだよ」と
大きなメッセージを伝えようとしているようですね。
ライバルも多いジャマイカの陸上で、
この姿で一体、どこまでやってくれるのだろう?
とても楽しみですが、こんなふうに楽しんで
自分のやるべきことをやる姿は、見習いたいなぁ。